大輔たちはいまだに東京湾に向かって走り続けていた。
街では停電が起こり、その影響で信号が使えず、至るところで渋滞が起こっていた。
そのため、タクシーも使えず、東京湾までの道のりはまだまだ長かった。
「京、東京湾の状況は?」
「それが…「京さーんっ!!」
伊織が大輔たちより一足早く、東京湾まで辿り着いた。
無事に京と合流し、東京湾を眺める。
大量のクラモンたちが浮かんでいるのが見えた。
「で、大変なのー!もうクラモンの大群!早く来てよー!」
「わかった!」
「京さん!」
ホークモンの見つめる先、東京湾ではクラモンたちが宙に浮き、一箇所に集められていた。
「とうとうディアボロモンに…」
「ちがう。」
クラモンたち一箇所に集まると、大きなデジタマが現れた。
「一体、なにが生まれるんだ…」
伊織は見た事のない大きさのデジタマを見上げ、不安な表情を浮かべた。
「デジタマが孵る前に着かなくちゃ!」
「あぁ。今どこだ?!」
「まだ渋谷区!」
大輔たちは京との電話後も必死に走っていた。
しかし、その甲斐も虚しく、デジタマは孵り、中から巨大なデジモンが生まれた。
六本の長い手足に長いしっぽ、そして、口には無数のキバ。
ディアボロモンとは姿形が違うが、不気味な姿であった。
そのデジモンはアーマゲモン、究極体だ。
bkm