太一たちは無事にパートナーと合流し、マザーと接触しようとしていた。
ネットの中にはクラモンたちがうじゃうじゃとおり、避けるのも大変だった。
「うわぁー!」
「アグモン、気をつけて!」
「アグモン、大丈夫?って、きゃー!」
「人のこと言えないんだからぁ。」
純が避けるのが下手なのか、クラモンが純の元へ向かっているのかはわからないが、純はネットの中に来た短時間で何匹ものクラモンに激突した。
「ったく。ほら、手貸せよ。」
「ありがとー!」
イチャついてんじゃねぇよ、とヤマトは内心毒づいたが、そんな場合ではないと思い直した。
「こいつら、俺たち無視して、なにしようとしてんだ?」
太一たちがマザーへ向かっているというのに、クラモンたちは攻撃はおろか、太一たちの侵入を止める素振りすら見せなかった。
あえて挙げるなら、アグモンが一回、純が十数回クラモンに激突されたくらいだ。
「クラモンは大輔たちに任せたんだろ?俺たちは大元を倒すだけだ。」
「うん!私を忘れたこと、絶対後悔させるんだから!!」
「純、そればっかりー。」
太一とヤマトはもう放っておこう、と無視を決め込んだ。
マザーが近付き、全員でアイコンタクトをとる。
「行くぞ!」
太一の一言をキッカケにデジモンたちは進化した。
ロップモンとテリアモンはディアナモン、アグモンとガブモンはオメガモンに進化した。
太一とヤマトはオメガモンの両肩に、純はディアナモンの肩に乗り、先へと進んで行った。
進んだ先には数えきれないほどのクラモン、そしてディアボロモンがいた。
しかし、クラモンがオメガモンたちにまとわりつき、ディアボロモンにまで辿り着かない。
オメガモンはグレイソードで、ディアナモンはクレセントハーケンでそれぞれクラモンを払うがキリがない。
「ディアボロモンだ!マザーを狙うんだ!」
ヤマトの指示でオメガモンはディアボロモンに向かってガルルキャノンを、ディアナモンはアロー・オブ・アルテミスを放つが、クラモンに邪魔され、ディアボロモンまで届かない。
クラモンの量が多すぎて、動きも鈍くなる一方だ。
bkm