「ネットでバラまかれてるんです。」
次に画面に映し出されたのは、ヤマトと空の2ショット写真。
どうせなら、太一の写真も私と写ってる写真にしてくれればよかったのに。
そう思ったものの口には出さなかった。
「太一と一緒に写りたかったー、とか思ってんだろ。」
「なんで分かったの?!」
「顔に出てる。」
口には出さなかったが、顔に出ていたらしく、ヤマトにつっこまれる。
太一は気にしていない素振りをしていたが、頬がほんのり赤くなっていた。
「あ、悪質なイタズラですよね!」
京の発言に対し、光子郎は難しそうな表情をしている。
ここに集められたときから嫌な予感はしていたが、光子郎の表情を見て、それが確信に変わった。
「ディアボロモンの仕業です。」
「ディアボロモン?」
「ディアボロモンって、三年前のあの?」
「オメガモンたちが倒したんじゃなかったんですか?」
「ロップモンたちが進化して、倒した…」
「倒した、はずなのに…」
「奴はまだ生きていた。」
光子郎の話によると、あの戦いで生き延びたデータたちが増殖している、ということだった。
そして、メールによって、クラモンたちをネットの世界から現実世界へと送ってきているのだという。
非現実的ではあるが、現実世界とデジタルワールドを行き来している彼らからすれば、決してあり得ない事ではなかった。
「もしそうだとしたら、なんで私の写真はないの?私も三年前、ディアボロモンと戦った。」
「わかりません。生き残りのデータに純さんのデータが含まれていなかった、という可能性はあります。」
光子郎は他の可能性も考えてはいたが、一番可能性の高い説を言うのに留まった。
bkm