風呂から上がって用意してあった浴衣へ腕を通せば、部屋へ戻る為に足を運んでいた。オイラは髪の毛が長いから、乾かすのに時間がかかっちまう。椿も長い髪の毛をしていたから、もしかしたらまだかもしれないなと思いながら扉を開け、驚いた。
椿は先に上がっていたようで、既に部屋にいた。風呂に入っている間に敷かれたであろう、ぴったりとくっついた二人分の布団にそういうことを連想させられ、ごくりと生唾を飲み込んだ。その上に座っている浴衣姿の椿が綺麗で、思わず見入ってしまう。それと同時に目に入る胸の膨らみに、少し乱れた胸元。オイラが欲情するのに時間はかからなかった。

「上がってたのか、うん」
「空いていたから……っ、」

部屋に入ると同時に椿へ近づき、話している最中にも関わらず布団へ押し倒した。椿は少しばかり驚いたようで大きな目を更に大きくさせていた。そのまま食らうように首筋へ唇を寄せれば、甘い香りが鼻について性欲を掻き立てる。ほんの一瞬だけ身体がピクリと反応したような気がしたが、すぐに無反応な身体へ戻った。少しでも反応した事に驚いたが、それどころではない。息を荒くさせながら椿の胸元を乱し、揉んだ。やはり反応はなかったが、変わらず大きな胸に良からぬ欲求が湧き上がる。

「なぁ椿……ここに挟んでもいいか、うん?」

帯を解き、浴衣を乱しながら問いかける。挟む、とは言わずともわかるオイラ自身だ。椿は遊女なだけあってそんな行為は慣れっ子なんだろう。軽く頷けば、浴衣越しに俺の下半身へ触れる。慣れた手つきで浴衣を乱せば熱を持った欲棒を取り出した。

「好きにしていい」

軽く扱いた後、手を離したかと思えば自身の乳房を寄せてそう言った。その姿に堪らず、欲棒を下から谷間へあてがえば腰を突き進めた。

「んっ……」

腰を打ち付けるように擦れば、先走りが潤滑剤の役割を果たしていた。粘着質な水音が響き、更に興奮を掻き立てる。椿も左右の胸を外側から押しつけるように動かすもんだから、気持ち良くて堪らない。

「っ、!?」

椿が先端を舐め、急な強い刺激に腰がびくりと跳ね上がった。思わず動くのを止めてしまえば、椿は構わず乳房を動かし続ける。強弱をつけるように変化させながらするもんだから、次々と快感が襲いかかり顔を顰めた。

「っ、は、椿……っ、もう、いいぞ、」

谷間から引き抜くように腰を引けば、荒々しく椿の浴衣を乱し下着を剥ぎ取った。既に蜜が溢れている秘部へ欲のまま突き上げれば、待ち侘びていたかのように欲棒に絡みつき、強い締め付けから腰が震える。そのまま一気に腰を打ち付ければ、強い快感が身体中を駆け巡る。昨夜は必死で気付かなかったが、無表情ながらに椿の呼吸も乱れている事に気がつき、少しは感じているのだと知ると益々興奮する。

「っは、……やっぱり最高の身体だな、うん、」

色が白くて傷一つない綺麗な身体。突き上げる度に大きな乳房が揺れるのが堪らない。乳房を強めに揉みながら、ラストスパートをかけ最奥を狙い激しく突き上げる。椿の顔は無表情だが、唇を噛み締めているようにも見えた。しかしそんなことを気にかける余裕もないまま、最奥に欲を吐き出したのだった。

「はぁ、っ……良かったぞ、」

本来なら飯を食ってから頂くつもりだったのに、浴衣姿の椿を見たら抑えきれなくなっちまった。欲棒を引き抜けば、どろりと白濁液が秘部から溢れるのが見え、再び欲情しそうになるのを必死で堪えた。

「おい、大丈夫か?うん」

後処理をしながら問い掛ければ、無表情のまま頷き手早く後処理をしていた。起き上がって乱れた浴衣を直せば、無意識ながらにも綺麗な椿の身体に視線がいく。オイラの好みすぎる身体に、いつでも欲情出来る自信がある。ましてや浴衣姿程色っぽいものはない。大きな胸は一層強調されるし、色気もある。夜も堪えられないかもしれないなと、自分自身に呆れてしまう。

「少し休んだら飯食いに行くか、うん」
「そうね」

隣へ寝転ぶが、椿は寝転ぶ事なく座ったままだった。このまま眠ってしまえれば気持ちが良いだろうが、腹も減った。
それにしてもこんなにも気持ち良いセックスは、椿以外だといつぶりだろうか。もしかしたら初めてかもしれない。遊郭でセックスしたところで毎回気持ちよく欲を吐き出せる訳でもないし、外れもある。だが椿は身体もタイプな上、相性も抜群に良い。これで反応があれば言うことはないんだがな……勿体ないとしか思えない。けどこの身体を知ってしまうと、もう他の女とは出来ないだろうと自覚はしていた。椿を最初に抱いた時は、あんなにもつまらないとしか思わなかったのに不思議だ。気持ちは良かったが、初回だったし無反応な事に気を取られすぎたのかもしれない。

横目で椿を見ると、髪の毛の乱れを直していた。セックス後だと言うのに甘い雰囲気なんてあったもんじゃない。遊女だと言う事を思い出させられて、何だか不愉快だった。



To be continued..





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