送られ狼1




「ほら、しっかりして!家着いたから!」

「なまえ先輩、もう無理〜」

大学のゼミの飲み会で、酔っ払ったおあいてをいつもみたいに家まで送る。
お互いに一人暮らしをしてて、アパートも近くて仲の良い後輩。
私はこの子を弟みたいに可愛がってる。

「先輩、水ちょ〜だい!」

ベッドに横たわったおあいてが、目をうるうるさせて仔犬みたいに可愛くおねだりしてくる。

「はいはい、じゃあ水もってきたら私も帰るから。」

キッチンからグラス一杯の水を持って戻って来ると

「なんだ、寝ちゃったの?」

おあいてはスースーと寝息をたてていた。
少し微笑んだ幸せそうな寝顔に私も笑みが零れる。

「寝顔、可愛い…」

そう呟きながら、彼に布団を掛けようとした瞬間―――

「ぎゃあ!?」

突然、手を掴まれてベッドに引き込まれる。

「寝てたんじゃないの!?」

「寝るわけないじゃん、
大好きななまえ先輩がいるのに」

気づいた時には既におあいての腕の中。
彼の身体の上に乗っかったまま抱き締められている。

「ちょっと、酔っ払い!離してよ!」

「やだよ!先輩とずっとこうしたかったんだもん!」

おあいてが駄々をこねる。

「それに俺、知ってるんだよ!
この間、先輩さ、寝てる俺にキスしたでしょ?」

「えっ!?知ってたの?」

そう、この間おあいての寝顔があまりに可愛いかったから、
思わずキスをしてしまった。
絶対バレてないって思ったのに…!

「俺、先輩の事大好きだから嬉かったのに、その後すぐに帰っちゃったんだもん!
ずっと、言いたかったんだよ!」

彼は口を尖らせていた。

「ねぇ、なまえ先輩も俺の事好きでしょ?」

おあいてが目をキラキラさせながら
私の顔を見つめる。

「うん…好き…」

この目に弱い私は、観念して自分の気持ちを正直に伝える。
そう、この人懐っこい犬みたいに可愛い顔をした
ちょっと頼りなくて手のかかる後輩君の事が私も好きだった。



ベッドの下に、脱がされた衣服が散らばる。

「なまえ先輩、気持ちぃ」

おあいてが私の胸元に顔を埋めていた。

「やぁ…ん」

彼はそのまま胸の頂に吸い付く。
チュパチュパと音を立てて吸い付いたかと思うと、
円を描く様に、周囲を舐め回す。

もう一方も揉みしだかれ、時折先端を強く摘まれる。

「あぁっ!おあいて…!」

乳首を甘噛みされると、敏感なそこは
刺激に反応して思わず声が大きくなってしまう。

彼に与えられる快感に、段々と力が抜けて頭がぼんやりとしてくる。

気がつくと、おあいても服を脱いでいた。
視界に捕えた後輩の身体に、戸惑いを覚える。
胸板が厚くて、腕にも筋肉がしっかりついていた。
普段、ちょっと困った様に笑いながら
子犬みたいに私の後ろをついてくる彼からは程遠く、想像も出来なかった。

初めておあいてに男を感じた。

「もう、こんなに濡れてる…」

ショーツを脱がされ、秘裂にそっと指先を入れられる。
そこは既に、彼が少し指を動かすだけでくちゅりと水音を発する程に潤んでいた。

「なまえ、おっぱい弄られるの好きなんだね」

そう嬉しそうに笑ったおあいての瞳には欲望の色が滲んでいた。


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