written by 綺月深穏


しまい忘れた クリスマスの飾りが
部屋の隅ぽつりと 行き場なくしてる
もう役目を終えたの 出番はないの
凩は荒れ狂って 埃が舞って

あなたにとっての 私はきっと もう
街を早足に過ぎる大勢の中の一人
咳の音で見分けられる私だけが
あなたを唯一にしている


想いの重さが 手に取るように
分かってしまった頃 雪は降り出した
物語がこれ以上 進まなかったのは
そこが最後の1ページだったから

言葉や温度は目に見えないのに
あなたを想う涙は 何故今も此処にあるの
咳の音に立ち止まる度 溜息もれて
そんなはずないと 何度も


あなたにとっての 私はきっと もう
何の名前もない無色透明の一人

言葉や温度は目に見えないのに
あなたを想う涙は 何故今も此処にあるの
咳の音で見分けられる私だけが
あなたを唯一にしている


category : Lyric

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