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イケメンくんと平凡くんが
お付き合い始めました

三ケ月という限定付きで
完結][イケメン×平凡(主人公)][高校生]



EP.6 そして・・・(4/6)
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これもイケメン特有の余裕から来てるのだろうか。
篝はそれを一切気にしてないし構ってない。それどころか自分の想いを今度はあの時と違う台詞で告げた。

「俺、羽前 篝は、やっぱり斉藤 崇先輩のことが好きでした。」

その様子は、合わす目も真剣そのもの。

「あれからもタカシ先輩のことが好きなままでした。だから俺とー・・・。」

「・・・・・・。」

「タカシ、先輩?」

一線に繋がった視線が耐えれなくて、オレは逸らして俯く。

「ヤだって。・・・嫌だって、言っただろ!」

だってそうしないと篝が気づいてきそうだったから。
嫌だったはずなのに、もう一度告白されて嫌だった気持ちが変わっていたから。

「・・・・・・先輩。」

自分が篝のことが好きなのか嫌いなのか。それすら整理つかなくて分からないくせに。
なのに変わった気持ちだけは、はっきりしていた。

「やっとうるさい奴から解放されたっていうのに。おかげでこの一週間何もなく感じて・・・、つまらなかった。」

篝がオレの前にもう一度現れて告白された途端、あの時と同じことを言われて同じことを返して、笑ってしまいそうだったオレがいたことを。
嬉しかった気持ちだけは、はっきりと分かったんだ。
あの三ヶ月で篝は本当にオレの考えを覆させたんだ。

「オレこんな出会いじゃなくて、もっと別の出会い方をしたかった。そんなんじゃなくて、友達としていたかった。」

決着つけたはずの答えが曖昧になっていく。

「だから篝とは付き合えない。そういう関係にはなれない。だからそう言った、はずなのに…。」

あの三ヶ月がなかったらよかったのに・・・。
それは篝との出会いさえ、全てを否定させてしまう言葉だった。
そう思ったら悲しくなってきて、そう思ったくせにそれは嫌だと否定させた気持ちを否定させる。
だからこそ、自分の想いが迷子になった。

「じゃあ、そうしよっか。」

「・・・え?」

すると篝は、そんなオレに優しい声色で導こうとする。


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