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イケメンくんと平凡くんが
お付き合い始めました

三ケ月という限定付きで
完結][イケメン×平凡(主人公)][高校生]



EP.5 二人のおわり(3/4)
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「だから、無理だってば。」

「あ。やっぱ駄目?じゃあその次の休みの日とかは?」

「違う。そうじゃない。そういう意味じゃなくて。」

だからオレは、

「篝。聞いてほしいんだ。」

篝が告ってきたあの場所で立ち止まった。

「ん?何を?」

もうここで、おしまいだから・・・。

「オレさ、楽しかったよ。ずっと篝に振り回されっぱなしでムカついたし大変だったけど、楽しかったよ。」

オレはその最後に自分の気持ちを伝えた。

「友達としてなら本当に楽しかった。けどそれ以上は・・・。」

ずっと何かを企んでるって篝を疑っていたオレだったけど、あれからちゃんと考えて導いた自分の思い。

「だからごめん。オレはこれ以上、篝とは付き合えない。」

それをちゃんと口に出して篝に伝えた。

「・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・。」

オレは、ちゃんと立ててるだろうか。
ちゃんと地面に足は付けているのに震えてて、何故か浮いてる感覚がずっとしていた。

「・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・。」

そして静かな時間が流れる。
篝はちゃんと理解してくれただろうか。
あの日から始まって三ヶ月が経った今この瞬間、オレにフラれたことを。

「・・・・・・そっか。今日、だったね。」

沈黙が漂った数秒後、ようやく篝は言葉を口にする。

「ごめんごめん。すっかり忘れちゃってたよ。」

「・・・・・・・・・。」

「あっという間だったね。三ヶ月経つの。」

「・・・・・・・・・。」

「あーぁー、やっぱり駄目だったか。俺、すっごく頑張ってたのに。」

その時も、いつもの篝だった。
普通にしてたらフラれるはずのない男がフラれたのに、その間もいつも通りの篝。

「俺もすごく楽しかったよ、この三ヶ月。タカシ先輩といられて。友達以上になれなかったことは悔しいけど、そればかりは仕方ないことだもんね。」

「・・・・・・ごめん。」

「ううん、いいよ。先輩がちゃんと考えて出した答えなら俺もちゃんと頷けるから。」

少しでもヘコむかと思えば、ずっとニコニコとしたまま。
いつもと一緒の篝だった。

「よし!じゃあこれにておしまい!」

「あ・・・。あぁ。」

「タカシ先輩、今までありがとう。俺と付き合ってくれて嬉しかったよ。それじゃあ・・・。」

だからその終わりは、あまりにもアッサリだった。
オレにフラれたのに平然としていたのは、イケメン特有の余裕?それはそれでムカつくけど、篝らしいといえば篝らしい終わらせ方だった。

「さようなら。」






そう言って去って行った篝。
結局、一緒に帰らなかった今日。
オレは一人で通学路を歩いて家に帰った。








そうして、あの三ヶ月間が終わった次の日の今日。
今日もいつも通りの朝が訪れた。



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