その時、だった。
「しましまちゃん、さっきから何してんのさ。」
「!」
自分の後ろからキィちゃんの声が。 聞こえた途端にハッとして振り向くと、そこには王子様の姿をしてるキィちゃんがいた。
「え、キィちゃん!?どうしてここに?」
「どうしてじゃないよ。しましまちゃん会場に来てから全然僕のところに来ないで出てったから、気になって追いかけて来たの。」
「え!?み、見てたの?」
「見てたよ、ずっと。しましまちゃんが来るなんて思ってなかったから。」
「そ、そうだったんだ。まだこっちには気付いてないって思ってたから、つい・・・。」
会場には大勢の人があんなにいたのに、それでもキィちゃんは俺の存在に気付いてくれてた模様。
「本当だよ、もう。ずーとずーとずーーーっとご飯食べてるんだもん。しましまちゃんはご飯食べに来ただけなのかなって思っちゃったじゃない。」
「ご、ごめんって。本当にごめんなさい。キィちゃんの邪魔しちゃいけないって思って。」
挙句に出てった自分を追ってきただなんてちょっとビックリ。驚いたけど、でも追って来てくれたおかげでやっとの思いでこうしてキィちゃんとお話しが出来た。
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