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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.10 クロカル初合宿の話(後編)(1/3)
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左はエヴァで右はアズで

クロスカルテットの合宿二日目の朝にて、エヴァとアズでまさかのまさかな不祥事発生!?
恋愛は禁止だと言われている当事務所の禁則事項。
それはもちろん男同士でもダメなはず?

『アズなら俺の隣で寝てますけど。』

腕枕なんかしちゃってさ。
仲良く一緒のベッドで寝ちゃってさ。
そんなの見せつけられたら、朝から疾しいことしか思い浮かばない。

(というか俺もアズで、そういう台詞言ってみたいーーー!!!)

不祥事を起こした?二人を死ぬほど羨ましく思う志摩なのであった。



左はエヴァで右はアズで 2

先にエヴァが手を出したのか。
先にアズから誘ったのか。
二人の仲は以前から妙に怪しいところがあったんだ。

「で?二人で寝て何をしてたのかな?」

「え。何って?」

とりあえず詳しい事情を知りたい。
なので寝ていたアズを起こして、別荘の一番広い部屋に移動させてから二人の言い訳を聞く。

「ん・・・。えばの、すごく気持ちよかったよ。」

「!?」

けれどアズの主語のない発言のせいで、志摩はますます疾しい妄想を爆発させてしまう。

(まさか隠す気ゼロ!?)



昨夜の出来事

それは昨夜のこと。
自分に割り当てられた部屋で、ちゃんと寝ていたはずのエヴァ。

『・・・くしゅッ。』

けれど寒かったのか、誰かに噂をされたのか。
寝ていた時にまさかのくしゃみで目を覚まし起きてしまう。
その時、

『・・・?』

自分のすぐ隣からゴソゴソと物音が。
なんだろうと不審に思い視線を向けると、なんとそこにはアズがいたのだった。

『・・・・・・。』

『・・・え?』



昨夜の出来事 2

こっそりエヴァの部屋にやって来たアズ。

『アズ?』

目が合ったのに言葉を口にせず、そのままエヴァの布団の中に侵入。
そして人の腕を断りなしで枕がわりとして使い、背を向けて横になる。

『・・・・・・。』

これがキィだったら普通に追い出す。
これがエーチだったら蹴って追い出す。
でも今ここにいるのはアズ。
二人のように手荒な真似は出来ません。

『・・・・・・。』

そもそも眠くて眠くて仕方ない今は、アズを戻させる気力もない。
なので、

『アズ。・・・ん。』

アズが風邪ひかないよう、自分から布団を肩までかぶせてあげて終了。
そこで力尽きてしまい、エヴァは再び眠ってしまう。



昨夜の出来事 3

エヴァの腕を枕にしてから、まだ眠っていなかったアズ。
ごろんと寝返り、彼を見つめる。

『・・・♪』

エヴァに追い出されず、しかも先に寝たのをいいことに、モゾモゾとくっついて隙間を埋める。

『えば・・・、ありがと。』

そしてそのまま安心した顔で、ようやく就寝。
こうして二人はぐっすり仲良く、一つのベッドにて平和で健全な夜を共にしたのでした。



平和な一夜

ただ一緒に寝てただけの二人。

「初めて寝るお布団だったから眠れなくなっちゃって・・・。それで、えばと一緒に寝てもらってたの。」

アズは昨日あった出来事に補足を。
どうしてエヴァの部屋で寝たのかを説明する。

「ありゃりゃ。そうだったのか。」

「オレも昨日の夜そうだったから分かるよ。だからおかげで今日寝不足。」

キィとエーチは、うんうんと頷いてそれで納得。
けれど志摩は、

「えばもごめんね。勝手にお布団入っちゃって。」

「いや、そこは気にしなくていいから。それよりちゃんと眠れてよかったな。」

「うんっ。えばが一緒に寝てくれたおかげだよ。本当にありがとね。」

エヴァとアズ。二人の仲が一層、深まっているように感じて納得が出来なかった。

(エヴァにジェラシーーーッッッ!!!)



疑心暗鬼

二人は本当に一緒に寝てただけ?
それ以外のことも、それ以上のことも本当に本当に何もしてない???

「他は?」

「「え?」」

「本当に本当?他のことは本当に何もしてない?」

「「???」」

「絶対に嘘ついてないって誓える?」

一度疑った心は、そんな簡単に霧が晴れるわけがない。
二人の不祥事疑惑を、必要以上に問い詰める志摩だった。



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