「朝陽さんとは、その・・・付き合ってる仲ではある、よ?一応。」
「一応って、は?なんだよ、その言い方。」
「ごめんなさい。それ以外、他に言いようがなくて。」
志摩と朝陽の関係性。 それは志摩自身でもハッキリとしない部分があるようで、アリカの問いに対して、素直だけど曖昧な答えを返す。
「どういうことだよ、それ。」
もちろんその答えのせいで、アリカを微妙な顔にさせてしまう。
「成り行きというか何というか・・・。加害者は俺で被害者も俺だけど、でもその責任は俺が取らないといけないというか何というか・・・。」
「成り行きィ!?はァ!?なんだそれ?志摩さんはふかみんのこと好きで付き合い始めたんじゃなかったのか!?」
「ごめん、それは言わないで。それを言われると、めっちゃ落ち込みたくなるから言わないで。」
そしてその答えのせいで、志摩も自分と朝陽との関係にズーンッと落ち込む。
「けど朝陽さんのこと嫌いじゃないし、そういう意味で好きになれるよう俺なりに頑張ってはいるよ。あっちに忘れられることが多数あろうが、3股の過去があろうが。一応とは言え、付き合ってる仲ではあるから。」
「なんて言っていいか分かんねえけど、なんだろう。そこで志摩さんに頑張れって言うのは、なんか違う気がする。」
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