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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.61 Birthday of Achi(前編)(1/3)
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2学期スタート!

長くて短かった夏休みが明けたと同時に夏は終わり、秋が始まったと共に2学期へと突入した9月の長月。
2学期が始まって直ぐにエーチとエヴァが通う栗ノ木高校と、アズが通う桃月学園が学力テストの期間へ突入し、学業が優先であるクロスカルテットは1週間近くオフが続いた。
そしてゆっくりと進んでいき9月13日には、クロスカルテットのリーダー、エーチのバースデーが訪れるのだが、

「よし。エッチの誕生日も近いし、その日は僕がカレーを作ってお祝いしてあげよう。」

「へ?」

と。何の前ぶりもなく、そうキィが口にする。
それはそれは突然で。突然すぎてエーチも思わず、変な声が出た。

「えぇぇ!?キィちゃんがカレー作んの!?」

「前の合宿でしましまちゃんが、僕らにカレーるぅ・・・だっけ?それでカレー作ってくれたでしょ。その時、カレー失敗するなんて滅多にないって言ってたから。料理をしたことがない僕でも作れるのかなって思って。」

クロスカルテットのオフ期間も解けて、チェリーストーンの事務所へ久しぶりに集まったエーチ、アズ、キィ、エヴァの4人と徹夜の5人で、2学期期間中の大まかなスケジュールを話し合っていた真っ最中だったけど。



キィによるカレー作り計画

5人の話し合いは、キィにより脱線。
本題よりもそっちの話題のが盛り上がってしまう。

「カレーならキィちゃんでも、きっと作れるとは思うけどー・・・。だ、大丈夫なの?ちゃんとレシピとか調べた?」

「もちろん!」

キィが通う柿崎学院は夏休み明けの学力テストがなかった為、とても暇。かなり暇をしていて、その間に計画を企てて、彼なりにカレーの作り方を調べていたようだ。

「でも待って。場所は?何処でカレー作る気なの?」

「そう。それが問題なんだよ。僕んちでやっちゃうわけにはいかないし。エヴァんちにダンボール3つも持ってったら余計に狭くなるし。」

「狭くて悪かったな。」

「ダンボール3箱って、どういうこと???きぃちゃん。」



キィによるカレー作り計画 2

その話で脱線してしまったが、徹夜は特に注意しない。

「なら、ここ(事務所)でやったら?」

「え、いいの!?てっちゃん!」

「いいよ、別に。給湯室もー・・・4人で使うのなら狭いか。長机とかカセットコンロとか。必要そうな物あったら用意しておくから好きに使っていいよ。使っていい部屋も確保しといてあげるから。」

「やったー!てっちゃん優しいー!」

むしろキィに乗って、急で突然だったけど何も気にせず、あれやこれやと準備を手伝ってくれる模様。
そんな徹夜にエーチは少し心配になったが、

「え?本当に大丈夫なの?てっちゃん。」

「うん。別にいいよ。せっかくキィちゃんがエーチの誕生日に向けて頑張ってくれるみたいなんだから、そこはエーチも遠慮しないでいいよ。僕にもそのカレー、食べさせてくれればいいから。」

最後の一言が、彼の本音?
ただただ単純に、徹夜もそのカレーを食べたかったようだ。
でもおかげで脱線した話し合いを直ぐに戻すことが出来て、この日の集まりはこれでおしまいとなった。



9月13日はエーチの誕生日

こうして日は進んでいき、エーチの誕生日。
9月13日を迎えた日の夕方、事務所の一室にて。
徹夜はアリカの仕事の方に向かっている為、今はいない。
けど予め、調理台代用の長机に少し大きめな両手鍋やカセットコンロに調理器具等まで、必要そうな物を本当に全部用意してくれていたので不在でも問題はない。
だけどキィがメインに調理するとなると、小火を起こす可能性も低くないので、志摩が監督兼お手伝い係として4人と一緒にいた。

「兄貴から聞いてたけど、キィちゃん。本当に事務所でカレー作るんだ・・・。」

「そうだよ。料理どころか包丁すら初めて持つけど、エッチのために頑張るよ、僕。」

「キィちゃんがオレのために頑張ってくれるのは凄く嬉しいんだけど、そこはちゃんとオレの名前を言って。エッチじゃなくてエーチだから。」

キィが家の人を使って持って来させたダンボール3箱には、ジャガイモ、人参、玉葱が、それぞれの箱に。カレーで使うお肉の豚肉も、全部とても丁寧に綺麗な状態で梱包されている。
だが肝心のカレールーは自分で用意することが出来ず、どれがいいのかも分からなかった為、それだけは志摩に頼んで用意させた。

「っということで、エッチは絶対に手伝いに来ないでね。出来上がったら呼ぶから、それまでそっちで暇してて。」

「エヴァと志摩ちゃんが、キィちゃんを手伝ってくれるから大丈夫だろうけど。そんな言い方されると、ちょっと疎外感あるなぁ〜・・・。」



カレー作り開始

それでは早速、調理開始。
カレーを作るのは、もちろん言い出しっぺのキィ。

「それじゃあエヴァとしましまちゃんは、僕がカレー作り失敗しちゃわないよう、しっかり手伝ってね。」

「包丁の持ち方が既に怖い・・・。」

「こういう風に持つといいよ。手を怪我しないように気をつけてねキィちゃん。」

その手伝い係として任命されたのは、エヴァと志摩。

「じゃあ、えいちゃん。えいちゃんはボクと一緒に遊ぼ。えいちゃんを暇にさせないように今日はゲーム持ってきたんだ〜。」

「わっ!?それ最新のゲーム機だよね?なかなか買えないっていう噂聞いたことあるけど、アズ持ってるんだ!?すごーい!」

本日の主役であるエーチは、カレーが出来るまで絶対待機。
調理に関わらないアズは、持ってきたゲームでエーチと一緒に遊んで、その間の暇をつぶしてくれるようだ。



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