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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.55 夏休み海旅行のお話(中編)(1/3)
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1日目の夜

前回は水着紹介しただけで、全然海関係のことやってないじゃないか!と言わんばかりの展開。アリエヴァがメインの回でしたが、今回はどうなることでしょう。


あれから日が暮れて、1日目があっという間に終わった海の慰安旅行。
今日が明日の日付に変わろうとしていた時、

「・・・ん。」

割り当てられたホテルの部屋のベッドで、疲れて寝ていたはずなのに、静かに目を開けるエヴァ。
いや、正確には寝ていない。
横になって目を閉じていたものの、眠りにちゃんとつくことが出来なかっただけ。
それに・・・。

「・・・・・・。」

それに、なんとなく部屋の外が気になって。
同じ部屋で寝てるキィやリライト2人を起こさぬよう、そっとそぉーっと。鍵を持って気に赴くまま、廊下に出てみる。
するとやっぱりといいますか。

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

アズの姿がそこにあり、彼も今の今まで寝つけられずにいたようだ。



平和組の夜

部屋の外でバッタリと会ったアズとエヴァの2人。
アズは何も言葉を口にしないが、じっとエヴァを見つめている。
何も言わないけど、それだけで何が言いたいのかエヴァは分かった模様。

「弱ったな。さすがにキィを1人にするわけにはいかないし。」

しかし簡単には頷けられず。

「・・・・・・。」

うーんっと、浅く広く考えた結果、

「あ。エーチとアリカさんたちなら、別にいいか。」

自分がそっちに行くよりアズがこっちに来てくれれば、キィを1人にするよりは問題ない。
けど合宿時のようにホテルで騒ぎになるのはマズイので、今のうちにエーチへアズのことを連絡入れておこう。
これにて気になる問題は解決だ。

「アズ。おいで。」

「・・・うんっ。」

あとは何も気にすることなく。
エヴァたち側の部屋でエヴァが使っていたベッドの中で、こうして2人の平和な夜は皆が寝ていた頃に訪れたのでした。



bestなcouple

そうしてその夜は明けて、朝を迎えた今ー・・・。

「Hey、ユウ鏡。ユウ鏡。この世界で1番bestなcoupleは誰と誰デス?」

「どう考えても、この2人でしょ。俺らが寝てる間に堂々と連れ込んじゃってー。」

先に起きたイブとユウが、平和な夜を過ごした2人を朝一から目の当たりにして、ボロくそのように言いたい放題。
ゴミ箱とか、この部屋のティッシュの残量とか位置とか。昨夜から朝にかけて何にも変化がないから、それを気にするのは完全に余計なお世話。
でもいくら平和な仲とは言え、1つのベッドで2人がこんなにも仲良く寝ていたら、疑ってしまうのも無理がない。

「行きのバスのときも思ったけど。実際のところ、どうなんだ?この2人って。」

「少なからず、アリカよりイチャイチャしてるデス。」

「ねー。まあそれはアリちゃん自身も問題があるから、俺らがどうこう言ってもしょうもないか。」

けれど、それはそれ。これはこれ。
眺めていたユウは静かに自分のスマホを取り出して、平和な2人に向けてパシャパシャと撮影しまくり、自分の小遣い稼ぎの材料(データー)へ備蓄していく。

「アリカがフラれたら、ボクらでアリカを慰めてあげればOKデース♪」

「主に体で?」

「Yes!」

「イブは朝からエッチだなー。」

喋る会話を朝っぱらから全開にさせて・・・。



2+1

そんな話声と物音で目が覚めたのか。
はたまたいつも通りの体内時計で目を覚ましたのか。

「あれ〜?またエヴァとアズ、一緒に寝てたんだ?」

起きてきたキィが、リライト2人と混ざり、平和に寝てる2人を一緒に眺めにやってくる。

「『また』って、キィちゃん。そんなしょっちゅう一緒に寝てんの?コイツら。」

「そうだよ。しょっちゅうじゃなくて、ほとんど。たまーにエヴァがフラれんぼうになるけど。」

「それはそれで初耳デスね。」

「慣れないベッドで寝付きにくいというより、ただ単純に。1人寝が寂しいだけのように思えるけどね?」

しかし彼の場合、ただ眺めるだけでは止まらなかった。

「よし。」

ピンッと何かを閃かせて、平和な2人にいざ突撃!と言わんばかりに、エヴァとアズのベッドにモソモソと潜り込んだ。



2+1 2

自分とエヴァでアズを挟むように、アズ側の方から侵入するキィ。

「ん・・・?」

「・・・なに?」

おかげでようやくエヴァもアズも目を覚ましたが、遠慮なく入ってきた彼のせいで、気がつけばベッド内のスペースは3人の体でぎゅうぎゅう。とっても狭くなっていた。

「おりゃあ!僕も仲間に入れろー!」

「わ!?狭い狭い!無理矢理入ってくるなキィ!」

「わぁーい!きぃちゃんも来てくれた。」

おかげで平和な2人はなくなり、1つのベッドにキィとアズとエヴァで、川の字の出来上がり。

「ねーねー、エヴァ。もうちょっとそっちいけない?このままだと僕、落ちそうになるんだけど。」

「無理無理。こっちもギリギリだから無理。」

「なら2人ともボクの方に寄っていいよ?えばときぃちゃんなら、もうちょっと挟まれてても平気だから。」

エヴァは「狭い」と不満を連呼していたが、キィとアズは正反対。狭いこの状況なのに、どこか満足そうな笑顔を浮かべていたのだった。



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