「今すぐに出る答えでもないから。4人とも相談しながら考えていきなよ。主役は志摩くんじゃなくて、クロスカルテットなんだから。」
そんなこんなで気が付いたらほどよいお時間。
「それじゃあ僕、そろそろアリカを迎えに行かないとだから。」
「お、そうか。毎日大変だな。アリカも兄貴も。」
「うん。でも仕事貰えてるうちが華だから。今が1番を争うぐらいの正念場だから、キツくてもやり遂げないとね。」
それに気付いた徹夜が食べ終えた容器をまとめ始め、穏やかだった昼休みが急に慌ただしくなる。
「けど気を付けろよ。猛暑越えて酷暑っていうぐらい今年の夏は暑いんだから。熱中症とかで倒れたり倒れさせたりするなよ。」
「分かってるよ。しかもそれはお互いさまなんだから。僕がいない間、クロスカルテットを頼んだからね。」
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