≪ top ≪ main

CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
はじめから読むページから読むしおりから読む


Act.50 Eva episode EX(1/3)
]  [目次へ]  [

彼のお願い事

それは高校1年生の春、掃除の時間中に校舎裏にて。
片方は、隠れて吸ってるところを見てしまい。
もう片方は、隠れて吸っていたところを見てしまい。
お互い出身校の中学が一緒だったから名前と顔だけは以前から知っていたけれど、仲良くなった2人の始まりはそこから。
それからあっという間に1年が経って、高校2年の7月。

『枝葉を、辞めさせてあげて下さい。お願いします。』

高校生なのに金色に染めたその頭で。
プライドが高くて軽そうなその頭で。
深く深く頭を下げて、彼は『お願い』をしてきた。

『枝葉が続けたいと言った、その時はー・・・。』

枝葉の友だちとして・・・。



今回は燐之助メインのお話です。
アリカ×エヴァのファンの方、予めごめんなさい。



7月終わりの夏風邪

あれからまた日が進んだ、7月の終わり。
彼、堀北 燐之助は、連日続くこの暑さに参ってしまったのか。夏風邪ひいて体調を崩し、自室にてグッタリと寝込んでいた。

「・・・お邪魔します。」

そんな燐之助を見舞いに、物音立てないよう静かにやってきたエヴァ。
布団で眠ってる彼の様子は、聞いた情報よりも悪くなくてホッとしたけれど、苦しそうな寝息をしていたから心配を募らせる。

「汗、ひどいな。」

なので汗を拭いて着替えさせようと。

「えっと・・・。」

燐之助を起こさないよう。
よいしょっと掛け布団を静かに退かして、そっと服に手をかけた。



上が枝葉で、下が燐之助

でもその努力はどんなに頑張っても儚く。

「・・・っ。」

部屋は静かだから少しの音でも響くし、なるべく動かないように着替えさせるのだってとっても難しい。
もちろんその逆も。
自分が動かされている感覚は眠っている中でも伝わるときあるし、いきなり涼しさを越えた寒さまで感じれば、この違和感で目が覚めてしまう。

「ん・・・、?」

だからこんな誤解、エヴァ。いや、枝葉と燐之助、2人の間で生じてもしょうがない?

「・・・・・・え!?」

「あ。」

だって燐之助が気付いた頃には、枝葉は跨いで自分の上にいて、1枚しかない上の服を胸の上まで脱がされかけていたのだから。



上が枝葉で、下が燐之助 2

自身におかれたこの状況。
おかげ様で一発で寝惚けからも解消された燐之助。

「は!?ちょ!?まッ!?」

ここから彼は、どんなことを連想させたのだろう。
すごく驚き、すごく焦って、すごく顔を真っ赤に染めさせた。

「ごめん。起こしちゃった?」

一方、枝葉はいたって冷静。いつもどおりで普段と変わらず。
けど起こしてしまったことに申し訳なくしている。

「あ、いや・・・、まあ。いきなり体動かされたり寒くなったりしたから、何事・・・かと。」

「だよな。やっぱり。ごめんなリン。せっかく寝ていたところを起こして。その、何て言うかー・・・、上手に脱がせられなくて。」

「!?」

2人の様子はまるで正反対だった。



改めて状況説明

「や、え、待って!枝葉、待って待って!やっぱりそれが目的・・・、なのか?俺この状態。」

「うん?目的も何も、見ての通り?リンの寝巻きを脱がそうとしてた途中?」

こんな状況を改めて。とりあえずで簡単にまとめると。
枝葉は、寝汗がヒドイ燐之助を着替えさせようとしてます。
燐之助は、寝込み襲来真っ最中だったのではとドッキドキ。

「・・・・・・ーっ。」

「どうした?リン。変に言葉詰まらせて。」

「いや、だって・・・。いきなりすぎて心の準備が全然出来てないっていうか。お袋たちだっていつ来るか分からないし、掛けれる鍵だって部屋にねえわけだし。」

「うーん、まあ大丈夫だろ。とりあえず続けていいか?」

「ダメに決まってるだろ!?!?!?!」

しばらく2人のすれ違いを、お楽しみ下さい。



]  [目次へ]  [
しおりを挟む



BL♂GARDEN♂BL至上主義♂
2015.05start Copyright ちま Rights Reserved.
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -