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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.49 感謝祭ライブの話(後編)(1/4)
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後編はアリカチームがメイン

『ちゃんちゃら可笑しいよね?』の絶対命令で決まったアリカチーム。
メインはもちろんアリカだけど、バックダンサーにはクロスカルテットのエーチとアズが勤めます。
そんな彼のテーマはファンシー。
彼らも彼らだけで集まって練習して、当日を迎えたその気合いは、衣装からメイクアップまでバッチリ。
フリフリなメイド服に白ネコの耳に尻尾まで生やしていて、詰めて盛った胸は揺れ、厚底の白ブーツは歩く度にゴンゴンと足元を鳴らさす。
そこにギャグ要素は一切なく、お化粧も全部がガチでガチガチ装備。
そんなとても可愛いらしい男の娘へと成り果てていたアリカ。

「よかったねアリカ。エヴァからも可愛い言われて。」

「黙れ元凶。」

「怒んないでよ。これでまた1つの貴重な経験が、目指す世界に繋がるんだから。」

「うるせー!こんなフリフリな女装で繋がってたまるか!」

だが、中身は男のままそのもの。
させられた格好のせいで、機嫌の傾斜はひどく超ナナメっていた。



詰めて盛った中身

なのでそんな彼を和ませようとしたのか。

「ねえ。アリカのおっぱいって、これ何詰めてるの?」

「ッ!?」

見ていた朝陽が後ろからモニュッと。アリカの盛ってる偽乳を両方それぞれの手で、鷲掴むように揉んできた。
そこにリライト2人も「触らせて」と加わり、寄って集って揉みくちゃ揉みくちゃと。3対1の絵面はとんでもないことに。

「ああああああ!?やめろお前ら!!」

「Oh!アリカのおっぱい柔らかいデス。」

「おっぱいバインバインだねー、アリちゃん。」

「ズレるからやめ!・・・んっ、直まで揉むなあああ!」

「あははー、バレちゃった〜☆」

もうそれは和ませ大成功ではなく、セクハラ大成功。
アリカは朝陽のせいで余計、大変な目に遭わされただけだった。



爆誕アズキュン砲

(真昼さんって凄い・・・!リライトのベロチューにも驚いたけど、キィちゃんとエヴァの2人をあそこまで完璧な振付けさせるなんて!セクシーってエッチだなぁ。)

もちろんそんな可愛い格好しているのは、アリカだけではない。
リライトチームを影で見て、キィエヴァにドキドキしていた志摩の元へ訪れた2人も一緒。

「みてみて、しまちゃん。」

「ん?」

呼ばれて振り向くと、そこにはアズがいた。
色はピンクではなく真っ白だけど、フリフリなメイド服と白ネコの耳に尻尾まで生やした格好はアリカと同じ。
けれど彼はこの姿に抵抗がないのか。

「にゃん♪」

と、何気なく鳴いた声は、可愛さたっぷりあざとさたっぷり。
アズにキュンキュンしちゃうアズキュン砲を、こんな至近距離で射たれた志摩は、

「・・・・・・・・。」

あれれ?意外と無反応?
可愛いアズの可愛いを目の前にして、カチンコチンに固まっていた。



オス喰い狼の内心

いや、違う。
彼の外側は固まっていたが、内側は大暴走。

(待て待て待て待て待て!えぇぇ、なになになに!?にゃんってなに!?にゃんってなに!?!?アズってひょっとして自分が可愛いって分かってる?自分が可愛いって分かってるでしょ!?ええ!もちろんその通り!可愛いよアズ!可愛いすぎるよ!!フリフリメイド+猫耳猫尻尾のアズは、めっちゃ可愛いです!めちゃくちゃ可愛いです!可愛い以外の言葉が出ない!むしろ可愛いという言葉は、この子のためにあったのか!?可愛い可愛い可愛い、可愛いすぎてキュンキュンする!俺の胸がめっちゃキュンキュンする!!あああああぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!)

これはほんの数秒の心の闘い。
だがこんな内を外に曝したら一貫の終わり。
信頼信用が全て最終回を迎えてしまう。
志摩は自分の物語をここで終わらせないためにも、グッと強く、寸前で抑え込んで己の欲望に大勝利。

「・・・ふぅ。勝った。」

・・・かと思えば。

「うぁん!」

「え?うぁんって何?」

また後ろから別の鳴き声が聞こえたので、振り向くと、そこには真っ赤な顔をして「う〜」と唸るエーチがいた。



オス喰い狼の内心 2

格好はアズと一緒。
フリフリメイド+白ネコの耳や尻尾も付けているが、何故か犬っころに見えるのは気のせい?彼のせい?

「・・・・・・。」

おかげでま〜た固まった志摩は、自分の内側で大暴走。

(待て待て待て待て待て!えぇぇ、なになになに!?なんでエーチまで今、鳴いたの!?なんでうぁんって鳴いたの!?なんで!?てか、彼も猫耳だよね?これ。猫耳なんだよね!?なのに何で犬っぽく見えるの!?犬っころエーチもめっちゃいいんですけど!顔を真っ赤にしてるあたりもアズとは違うよさがあって、それがめちゃくちゃいい!めちゃくちゃ可愛いです!やはり東と西は違う方向に割れるのが宿命なのか!?あああああぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁぁぁぁ!)

これもほんの数秒の心の闘い。
志摩はまたもやグッと強く堪え、寸前で抑え込んで自分に大勝利。

「・・・ふぅ。」

・・・かと思えば。

「グハァッ!!!」

鼻血ブシャーまではいかなかったが、吐血を覚えてしまうほど頭に血が上り、興奮のあまりその場に崩れて逆転大惨敗してしまった。



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