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CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
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Act.48 感謝祭ライブのお話(中編)(3/3)
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感謝祭 開幕

チェリーストーン設立記念、感謝祭ライブがいよいよ開幕!
ファンクラブ限定のサマーフェスティバルなので、チェリーストーンの芸能事務所に所属するアーティストは全員参加。その為、そんな彼らを見に観客席はとっても有難いことに満席御礼。
トップバッターとしてステージに立ったリライト2人が、初っぱなから大いに盛り上げ、黄色い喚声が湧いた。
そして自分たちのタイムテーブルを終えると、次のグループにバトンタッチしてステージから退場し、急ぎで次の出番。余興ターンの衣裳に着替え、楽屋でキィエヴァと合流。

「イブユウ、キィちゃんにエヴァ。支度できたらステージ脇へ。」

「リライトチームの出番までもうじきですから、練習通りに、観客席へ今までのモノを魅せ付けて来て下さいね。」

リライトチームの4人は真昼、朝陽のお迎えが来ると、指示通りの場所へと向かっていった。



脇で待機中の彼ら

次でバトンタッチされれば彼らの出番。
ステージ脇で待機しながら、ステージ上に立つグループのパフォーマーを見ていた。

「エヴァってさ、あんまり緊張しないタイプ?」

「いえ・・・。これでもしっかり緊張してますよ。」

「ふーん?普段と変わらない感じするから、意外と胆座ってるのかと思った。」

ユウとエヴァは小声でお話し中、キィはイブと話をして、この緊張感をほどよく解していく。いや、リライトのおかげで解されていく。

「リライトって凄いよね。あんなに1番最初から盛り上げられるなんて。」

「羨ましいデスか?キィ。」

「うん。羨ましいよ、本当。凄く・・・。僕らもリライトみたいになりたいな。大いに盛り上げられるように。」

けど、そんなキィとイブ。2人の会話の中で、とっておきなリライトの話が。



それぞれのオンリーの良さ

「hmm・・・、それは無理デス。クロスカルテットにリライトを出来るわけありまっせーん。」

「えぇ!?そんなにぶった斬られるほど!?」

「Yes!」

リライトを羨ましがったキィに、容赦なく言葉の剣で斬ったイブ。
けどそれには訳があり、続きを聞かせてくれた。

「リライトはリライトで、クロスカルテットはクロスカルテットデス。それぞれにonlyの良さがありますから。」

「オンリーの良さ?」

「今の聞いたら、まひるんもきっと同じこと言うデスよ。」

リライトはリライトでしかないから。
クロスカルテットはクロスカルテットでしかない。
みたいで真似するよりも、クロスカルテットだけのモノを見つけてほしいと。
ちょっとだけ真昼の言い方も真似て伝える。

「見ててクダサイ。お試しにリライトだけのパフォーマー、キィにみせてあげますから。」



歌わない代わりに

そうしてバトンタッチを受けて、リライトチームはステージ上へ。
アダルチックなセクシーがテーマだけあって、曲調も振り付けも全部が色っぽく。イブユウの後ろをキィとエヴァが飾りに立ち振舞い、雰囲気も何もかもを艶やかに変える。
けど事件はその終盤時に起きた。

(ん?)

間奏終わりCメロから最後のサビへと差し掛かったとき、イブがマイクを下ろしたのだ。
気づいたユウもマイクを下ろし、本来なら歌わなければならないフレーズを。2人して、そこだけ止めてしまった。
その代わりで寄り添いあった彼らは、観客席とバックダンサー2人にとんでもないものを。

「!?」



キスを魅せつけるリライト

出した舌をお互いに絡め合わせてから唇に一瞬の口付けを。
男同士のフレンチ以上なキッスを魅せつける。

「キャァァアアアーーーッ!!」

この間、ほぼ数秒ほど。すぐにサビの盛り上がりへと戻っていった、が。
観客席は何か事故でも見てしまったかのように、最前列は全部。後ろの方でも2人がキスしたことだけバッチリこの目で見れたので、喚声を真っ黄色に染め上げさせたのだった。

「・・・・・・。」

これがイブが見せたがったことなのだろうか。
とりあえず感想に悩むキィと、突然で反応に困るエヴァ。
いきなりだったからビックリもマックスレベルだったけど、自分らが止まるとそれこそ本物の事故なので、最後まで指導通り完璧にバックダンサーとしての勤めを果たしたのだった。



リライトにとっては平常運行

こうしてリライトチームの出番は終わったため、ステージをバトンタッチで下りた4人。

「Hi、キィ。いかがでしたか?」

「いかがじゃないよ!いきなり思いっきりチューし合うから、僕もエヴァもビックリして危うくミスるとこだったよ!」

「ミスはゼッタイNONOデス。まひるんに根持たれて、またリベンジされマース♪」

改めてイブからキィに感想を求められたけど、やっぱりそれどころじゃなかった。
だがいきなりの変更だったのは、きっとこの人も。ユウも一緒。
しかし別に驚いてる様子とかはなく、至って冷静。普段通り。

「リライトだけのライブのとき、いつもやるから。驚きはしないけど、今回やるならやるで、事前に言ってほしかった。気づけないとそれこそ事故だから。」

「sorryデス、ユウ。」

「いつもって、え?そんなにやってるの?収録時はやってなかったよね?」

「収録時はやんない。男同士のベロチューパフォーマーとか地上波に流せれない。流石にライブ限定。他のグループや事務所、大御所とかでもやるとこは普通にやるから、そんなに珍しいもんじゃないけどね。」

リライトにとっては、事故ではなく、いつも通りのこと。
確かにクロスカルテットには出来ないパフォーマーだった。



忠告してきたのは可愛い男の娘

「やりすぎは気を付けろよ、今の。男は冷めるからな。」

けどそんなリライトのパフォーマーを彼も見てたのだろう。
不機嫌な声で不機嫌そうに忠告してきたが、

「ハイハイ、分かってまー・・・。」

「そろそろデシタね?アリカチー・・・。」

彼、アリカの格好を見て、言われた忠告など右から左へと抜けてってしまう。
そう。今のアリカは、とんでもないことに。

「うっわ、何そのフリフリ!?アリちゃん可愛い〜!」

「めっちゃprettyデスよアリカ。」

「うるせー!見るな!笑うな!可愛い言うな!!」

フリフリピンクなメイド服に、白ネコの耳や尻尾まで付けた衣装を身にまとっていて。大変可愛らしい男の娘になっていたからだ。



片想い相手に言われたくない

「可愛いってアリちゃん。ほら、エヴァからも何か言ってやれって。」

こんな可愛いアリカちゃんに。
意中相手のエヴァから、ユウに唆されて、とんでもない言葉が。

「そうですね。今のアリカさん、とても可愛いです。」

ワンヒット。

「凄く似合ってますよ。」

ツーコンボ。

「とても男の人には見えないですね。」

スリーコンボでフルボッコ。
全部が思いっきりアリカの心に突き刺さりまくって、カンカンカンとその場にたち崩れてノックアウト。
言う本人は『やっぱり衣装着付けてくれる人とかメイクさんの仕事って凄い』と誉めてるつもり。そこに彼を貶す気がなくても、彼が1番酷い痛恨なダメージをくらわしていた。

「俺にはそんな真似出来ませんから、アリカさん凄いですね。」

「・・・嫌みか?それ。今の全部、何一つ誉めてねえからなエヴァ。」

「え。」

テーマがファンシーだけあって、衣装から気合い入れが違うようだ。
流石アリカ!世界目指す男は、やっぱり違うのか。
次回は、そんな彼らがいるアリカチームがメインのお話です。



『CRO×QUAR』第48話を
読んでいただきありがとうございます

女性のセクシーも大変好きですが
男性のセクシーも大変大好きな作者です

どうでもいいですがここで
リライトに関してちょっとご紹介
イブがS、ユウがS、
真昼もSで、朝陽がクソMです
3つのSの中にクソMが混ざったことで
リライトは大変ヒドイことになっております


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