≪ top ≪ main

CRO×QUAR
夢の続きを歩き出す彼らの物語
[アイドルグループ仲良しコメディ]


登場人物紹介
はじめから読むページから読むしおりから読む


Act.6 クールなオトメン草食紳士の話(1/2)
]  [目次へ]  [

一人暮らし

とあるアパートにて一人で暮らしているクロスカルテットのメンバー四人目、エヴァこと北宮 枝葉。
今通っている栗ノ木高校に入学した翌週に、父親の転勤が決まり単身赴任になるかと思えば母親も父親についていってしまい、エヴァは入学金が勿体ないからという理由で自分から一人で残ることにしたそうだ。

「行ってきます。」

高校生になってから始まった一人暮らしとはいえ、毎日怠けずにきちんとした規則正しい生活を送っている。
寝坊はしたことないし、自分のことは自分でやれるし、元から料理や裁縫が得意なだけあり家事だってなんのその。
エヴァはクロスカルテットの中で唯一まともなメンバーなのかもしれない。



オトメン紳士

もちろん昼食のお弁当も自分で作ってきている。
今日のランチは三色のそぼろご飯に可愛らしく盛り付けされた野菜中心の彩り豊かなおかずに温かいスープ付き。

「だからお前は女子か!またそんな可愛い弁当箱で可愛い昼飯作ってきやがって!!」

「え?ダメか、コレ?」

もちろんそれを仲の良いクラスメイトに冷やかされたが動じない。

「別にいいだろ、好きなんだから。」

「別にいいけどさー。男なんだから、もうちょっと・・・。」

「ほら。分けてやるから、これ以上冷やかすな。煩い。」

「お、やっりぃ♪枝葉のご飯マジ美味いから好きなんだよねー♪」

けど冷やかしが続くのは、あまり快くない模様。
自分のおかずを分けてあげることにより、その話題を上手に止めさせた。



エヴァとエーチ

午後の授業も終わり、放課後を迎えた。
今日のクロスカルテットのスケジュールは歌のレッスンが入っている。
教室を出たエヴァは、早速現地に向かおうとしたのだが。

「きたきた、やっときた!エヴァ、お前が来るの待ってたよ。」

「・・・・・・。」

学校の正門のところで自分と同じ学校に通うクロスカルテットのリーダー、エーチこと東森 英一が待ち伏せをしていたのだ。

「さぁ、今日も一緒に行こうか?」

「・・・・・・。」

ニコニコとした表情なのに、声が笑っていないのは気のせいだろうか。



エヴァとエーチ 2

「今度こそ負けないからな。リベンジしてやんよ。」

そしてエーチから勝負事を。レッスンスタジオまで競走を一方的に挑んでくる。

「・・・アホか。」

もちろんそれに乗る気がなかったエヴァだったが、

「エヴァ。オレに負けたら鞄に付けてる羊さん没収だから。」

「・・・・・・。」

自分の大事な物を奪われかけた途端に、勝負魂が静かに燃える。
そして、

「んじゃ、よーいスタート。」

「・・・ッ。」

「って、ちょ!?昨日より本気で走るなー!!追いつけなくなるだろー!!」

ぶっちぎりで余裕の圧勝。
エーチとの競走に勝利し、羊のストラップを見事、死守したのだった。



エヴァとアズ

エヴァたちよりも先にレッスンスタジオに到着していたクロスカルテットのメンバー二人目、アズこと西野 梓。
今日もいつものように眠たそうにしていた。

「!」

けどエヴァの姿が見えた途端に、パチンと目を覚ます。
パタパタと両手を上げて走りながらやってくる。

「えば〜。」

「ちょ、ごめ、アズ。タンマ!」

しかし今のエヴァは必死で走ってきたせいで汗まみれ。
そんな自分に近づけさせないように、アズの頭を捕まえて阻止をした。



エヴァとアズ 2

でもそんなことには一切通じないし待てないアズ。
エヴァの手をすり抜け、そのままタックルして抱きつく。

「えへへ。えば、ゲット♪」

「あ、コラ!今はダメだって!」

そして思いっきり甘えようとしたのだが、

「うぁ!?えば、すごい汗!」

「・・・だから言ったのに。」

「びっしょりだよ、びっしょり。えばびしょびしょ。すごい濡れてる。」

予想以上のエヴァの汗に驚くものの、それでも彼から離れなかった。



]  [目次へ]  [
しおりを挟む



BL♂GARDEN♂BL至上主義♂
2015.05start Copyright ちま Rights Reserved.
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -