チェリーストーン事務所にて。 朝礼が終わった後のこと。 志摩は徹夜と、今後のクロスカルテットについて話し合っていた。
「そっか。エヴァ辞めないでいてくれるんだ。・・・良かった。」
「エヴァも何だかんだ我が強くて堅い子だから。今回は僕でもちょっと焦ったよ。」
クロスカルテットはリーダーのエーチ、アズ、キィ、エヴァ。この4人がいてこそのクロスカルテット。 デビューを果たしてスタートラインを切ったとは言え、それまでも大変だったけど、もっと大変なのはこれから。
「あ、そうそう志摩くん。アリカとリライトのコラボライブでかかった費用、クロスカルテットも持つことになってるからよろしくね。」
「はァ!?!?!?」
「だってそうでしょ?事情がどうであれ、クロスカルテットが僕の許可なく、デビューを延期させたことには代わりないんだから。おかげさまであのライブ赤字だったわけだし、ちょっとはその責を負ってくれないと事務所として凄く困るよ。」
何せクロスカルテットはプラマイゼロではなく、赤字のマイナススタート。 さっそく事務所に借金を抱えた状態で始まってしまっていたのだから。
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