志摩はこれで2杯目。 これ以上、飲むのはアウト。 アウト・オブ・アウトで非常に危険な為、兄の徹夜からも警告が入る。
「・・・・・・。」
「な、なんですか?真昼さん、その目?」
その時、真昼方向から、とてつもなく冷たい視線を感じた。 それもそのはず。 何て言ったって真昼は酔っ払った志摩に襲われた被害者。
「本当にそれ以上、飲まないで下さいね。」
なので彼からも注意を強く言われるのも無理がない? あの時のせいで、どこまで嫌われたのだろうか。 真昼の言葉は辛辣していて、まだ許してくれる気配が微塵もなかった。
「本当にごめんね、まひるん。僕からも謝るよ。オス喰い狼が粗相な真似して。」
「い、いえ。徹夜先輩まで謝らなくても。」
けれどこれ以上、悪化して仕事に影響が出たらたまったもんじゃない。 なので徹夜が間に入ってフォロー、フォロー。 けどそれは真昼から徹夜への信頼度が上がるだけ。 どれだけ謝ろうが志摩を許す気配は、やっぱり微塵もなかった。
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