あの二人から、どれだけ離せれただろう。
「お。いたいた。ユーキ!」
「あ・・・。」
前方からやって来たユーヤと、ようやくご対面。
「やっと見っけた。いつの間にか三人ともいなくなってて、ユーキに話しかけたつもりが大きな独り言になって焦ったよ。射的のおっちゃんに恥かかせられたし。」
どうやら彼も逸れた三人を探していたようだ。 そのうちの一人、ユーキを見つけられてホッとした表情を見せる。
「ごめん、なさい。・・・勝手に逸れちゃって。」
「いいよいいよ。オレも後ろ見ないで勝手に突っ切っちゃって悪かったし。」
そしてユーキもユーヤと鉢合わせられて、ようやくホッと息を吐いた。
「これから花火上がるんだって。皆で見に行こうよ。」
|