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仮面優等生の歪いた愛欲

この瞬間だけでも、俺を愛して・・・。
完結][既婚者教師×仮面優等生(主人公)][略奪愛]


EP.9「次は愛される幸せを知るべきだよ」(4/4)
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しかし、その後。
俺は愛される幸せの裏を、先に知ることとなった。

「錦くんっ!」

「ん?」

翌日の放課後。
今日も自習室で勉強しようと向かおうとしたとき、とある女子生徒に呼び止められたのだ。

「あ・・・、確か大瀬くんの。」

その女子生徒とは、大瀬の彼女。

「えっと、いつかの日曜日は誘ってくれてどうも。あの日、急に帰っちゃってごめんね。」

「ううん、いいの。あの日、錦くんが来てくれただけで、とても嬉しかったから。」

他の女子生徒と変わらず、いつもの社交辞令で接する俺。
それでも彼女は頬を赤らめさせる。

「錦くん、具合はどう?そのあと邦臣くんから倒れたって聞いて・・・私。」

「あ、うん。もう大丈夫だよ。心配かけちゃってごめんね、ありがとう。」

彼女なら分かるだろうか。
ここのところ大瀬の調子がおかしい理由。
及川に訊いても、本人に訊いても『放っとけ』の一点張りで、俺は何も分からないまま。

「えっと・・・、大瀬くんは大丈夫?最近、あまり元気ないから気になって。」

「・・・・・・。」

すると彼女は、それに心当たりがあるようで。
俺は直接、彼女の口から教わってしまう。

「・・・ごめんなさい。錦くんにも邦臣くんのこと心配かけて。でもそれ、私が原因・・・で。」

「え?」

「別れたの、私たち。他に好きな人が出来たからって・・・、私が邦臣くんに。」

「別れたって、え!?」

「錦くんこと好きだから。邦臣くんとは、これ以上お付き合い出来ないって。」

愛される幸せに隠れた、その裏をー・・・。


仮面優等生の歪いた愛欲 第九話を
お読みいただきありがとうございます


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