桜の季節が終わり新緑の季節を迎えた頃、私立青ノ葉学園に入学した新入生の一年生も、青ノ葉の学校生活に慣れ始めてきた。 まだ中学生のあどけない部分が抜けてないが、少しずつ。少しずつだけど一歩一歩、成長を育ませている。 そして今日も一日が始まる朝、午前6時ジャスト。青ノ葉学生寮・422号室にて、目指し時計のアラームが鳴り響く。
「ん・・・、もう朝か。」
その音で目が覚める一人の少年。 部活動の朝練がある日はこの時間に起きるので初日より慣れてきたが、それでもちょっとまだ眠い。 けど起きないといかない。でもまだ眠い。 どうしよう・・・と。ウダウダウダウダ、ごろごろごろごろ。起きるか二度寝するかの天秤に揺られていると、
「瑛くん、起きた?」
自分よりも一足先に起きていたもう一人の少年、ルームメイトの彼の声で現実にガクンッと傾けられた。
「さっさと着替えて朝ごはん食べいくよ!」
「分かったから。起きるから、ちょっと待ってろ颯太。」
「早く早く!」
なので大人しく観念して、ゆっくりと体を起こす。
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