「ん・・・。やべ!寝てた。」
そうしてまた何分の時間が経ったのだろう。 気がつくと比路からの睡魔に日暮寮長もつられて、少しだけ寝ていたようだ。
「お?」
外から聞こえる音がうるさくなっていて、それで目を覚ましたようで、やっと助けが来たことを知る。
「峰岸、起きろー。助けが来たぞー。」
「・・・たすけ?」
ドン!ドンッ!ドンッ!! 外からの音は次第に激しさを増していき、抉じ開けるレベルを超えていく。
「ん!?誰だ?おい、待て!そんなにしたら壊れー・・・!?」
その音に異変を感じて顔を青く染めた寮長は止めようとしたが、向こうには声が聞こえてないようで届かない。 寮長の止める声も虚しく、次の強い一撃でドォンッと保管庫の扉が思いっきり壊れたのだ。
「あーぁー・・・、やっちまったな。」
「何の音?」
寮長が読んでいたとおり、二人を捜していた人物がそこから姿を見せた。
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