「そういえばヒロを元の道に戻させてくれたのって朋也だったね。俺からも改めてお礼を言うよ。ありがとう朋也。」
「いや。戻っていったのは峰岸、個人の意思だろ。」
「ううん。ヒロ言ってたよ。朋也が背中押してくれたって。」
どうしてだろう。 そう言って割り切ってる司が、朋也から見てもおかしく思えた。
「だから俺が柔道部に行かなくても大丈夫だよ。きっとヒロも気づいてるはずだから。だから大丈夫だよ。俺がいなくたって別に・・・。」
「そんなこと言ったら峰岸だって寂しがらないか?」
何かを分かってるフリをしているようで、その時の表情はとても寂しそうな顔をしていたから。
「どうだろうね。もう一緒はイヤだって言ってたからな〜。けっこうハッキリ言われて傷付くどころかムカついたけど。」
「俺にはよく分からないけど、幼馴染みってなろうとしてなれるもんじゃないだろ。」
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