「比路。前から気になってたんだけど・・・。」
そんな比路を見て箸を止めた久野。
「俺のこと普通に呼び捨てでいいよ?」
彼もそのことが気になっていた模様。 自分の下の名を呼ばれる度に上の名に直されて、ずっと不満に思っていたようだ。
「え、それは出来ないよ。だって年上だし先輩だし生徒会だし。とにかくそんな久野先輩を呼び捨てるなんて、もう出来ないよ。」
「いくらなんでも昔馴染みに他人行儀されたら、さすがに俺も寂しくなるんだけど。」
「ご、ごめんない。でもちゃんと気をつけるから・・・。」
下級生が上級生に向かってタメ口っていうのも、あまり良くはない。 比路自身それは分かっているが、なかなか癖が抜けれない。だから気がついた時に無理矢理でも言い直していたと続けて話した。
「比路・・・。」
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