目の前で殴られて、目の前で袋にされかけたクラスメイト。 それが目に入った瞬間に走り出した衝動が自分を操り、囲まれたクラスメイトの元に突撃し手を伸ばさせて掴み、不良生徒の犬飼たちから一時的だけ逃れた朋也と比路。 けど追っての数が多く、人目につきくい茂みに隠れたが学生寮まで戻るにはこのままでは難しい。 だから朋也は自分が囮になって比路だけでも逃がそうとした。
「前に言っただろ。関係ないことに首突っ込むなって、関わってくるなって言っただろ。」
もう嫌だったから。
「クラス委員だからとか、そういうのはもういいから。頼むからここから逃げてくれ。」
自分に関わったせいで巻き込まれてしまい、そうなってほしくなかったから。これ以上巻き込んまれてほしくないから。だからあの時も今もそう言い放ったのに。
「関係なかった峰岸まで巻き込みたくない。だからー・・・。」
「ごめん。それはできないよ。」
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