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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#22 青ノ葉 月下光(3)(1/4)
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梅ちゃんの入部先

「え!?じゃあ梅ちゃん文芸部に決めたの!?」

青ノ葉 学生寮、423号室にて。
司、比路、稚空、梅ちゃんの四人がいつものように集まり、ガヤガヤ駄弁っていた。
そんな中、ようやく決めた梅ちゃんの入部先を知る。

「はい♪明日、入部届けを本田先生に提出すれば正式に決定です。」

「ふふ〜ん、すごいっしょ。オレずっと梅ちゃんに口説いてたんだ〜。」

「うわぁ・・・。それはさぞかし梅ちゃんも煩かっただろうに・・・。」

稚空が梅ちゃんをどうやって口説き落としたのか気になるとこだが、でも最終的には梅ちゃんの意思で。自身の体と相談した上で決めたそうだ。

「なんでだろう?本田先生が喜ぶ顔がすっごく目に浮かぶね。」

「歓迎会で僕ら入部しなかったとき、すっごく残念そうにしてたもんね。」



稚空からの勧誘

稚空が三人に話す文芸部の話。

「三年の先輩の話になるんだけど。その先輩、図書室の本全部読み切っちゃってるみたいで街の方の図書館に行っちゃうんだよね。今日も部のことはさておいといて。」

「その先輩、大丈夫?夕方に街まで行って門限間に合ってるの?」

「どうなんだろう?真面目な人だから寮生なら寮長にちゃんと届け出してると思うよ。自宅通いとかなら門限なんて関係ないだろうし。」

この部も参加したい時に参加できるようで、それを凄みにして部活をまだ決めてない二人にも誘いをかける。

「で。お二人さんもどう?とりあえずでもいいから入部してみない?」

「俺、本読む時間あるならゲームしてたいからパス。」

「僕もあんまり本読まないから文芸部はいいかな。」

けど見事なまでに勧誘失敗。あっさりと断られてしまう。

「いつまでも決めないのはマズイんだから。いい加減、本気で考えようね。お二人さん。」

はてさて司と比路が入部する部活は、4月が終わるまでに決められるのだろうか。



やってきたお客さん

それから四人で他愛なく話していると、部屋のドアからノック音がコン、コン、コンと三回鳴る。
そして向こうから「稚空、こっちいるー?」と。聞き覚えありまくりな声が聞こえ、出迎えるとそこにはやっぱり明人がいた。

「いたいた、よかった。さっき稚空の部屋に行ったら誰もいなかったから少し焦ったよ。」

「ごめんごめん。どうしたの?兄ちゃん。何か用事?」

「姉さんからのメール見た?そのことで話があるんだけど、ちょっといい?」

「あー、はいはい。ちょい行ってくるね。」

「行ってらっしゃーい。」

明人は稚空に用があって探していたようで、兄弟揃って一言ごめんと謝ってからそのままこの部屋から一度出て行く。

「稚空くんと明人お兄さんって仲良いですよね。」

「ホントにそうだね。何の話してるんだろ?」



やってきたお客さん 2

「じゃあアッキーが戻ってきたら、俺らもそろそろご飯行こっか。腹減ったー・・・。」

明人が稚空を連れ出してから、まだそんなに時間が経ってない中。また部屋の外からコン、コン、コンと三回ノックする音が。

「あれ?誰だろう?」

「稚空くんが帰ってきたのでは?」

「いや。アッキーいつもノックしないからアッキーじゃないな。俺、出るよ。」

そう言って司が出迎えると、そこには三人と一緒のクラスメイトの男の子が一人。

「あ、森くん。中に委員長いる?峰岸委員長。」

「ん?いるよ。ちょっと待ってて、今呼ぶから。・・・ヒーロー、お客さーん!颯太が呼んでるー!」

「そんなに大きな声で呼ばなくても聞こえてるから。なに、どうしたの?」

比路に用事があったようで、司に呼ばれた比路も一緒に迎え出て、部屋の入り口でその男の子と話す。

「あ、よかった〜。二人とも今日は普通の格好で。前、寮長に連れ出されてた時、二人して女装してたからビックリだったよ。」

「見られてたんだ、アレ・・・。」

「今すぐにその記憶、抹消してもらっていいかな。」



同じクラスの男の子

「今日はゲームしてないんだ?」

「うん。あの日、寮長に一週間禁止令出されて本体ごと没収されちゃった・・・。」

「ねー。おかげで俺、今すっごく暇!すっごくケンコー的な生活送ってる。」

「森くん。普段、どれだけ不健康な生活送ってるの?」

司・比路の部屋にやってきた同じクラスの男の子。
彼は比路に何の用事でやって来たのか。

「颯太もあのゲーム持ってたりしない?持ってたら一緒に遊ばない?」

「いいの?やりたいやりたい♪」

「負けたら颯太も女装だけどいい?」

「え!?女装はヤだよー!」

「司、女装はまだダメだってば。前回の罰ゲームと被っちゃってるから。」

「あ、そっか・・・。」

司とゲームの話で盛り上がる。
本来の用事をそっちのけにさせて大丈夫かい?



本来の用事

「颯太。ひょっとして僕らとゲームしにきたの?」

「え?あああ、違う違う!でも峰岸委員長に用があったのはマジマジ。」

本題が逸れてしまいそうだったので話を戻させた比路。

「マジなんだけど、それはボクじゃなくてー・・・。」

すると同じクラスの男の子は自分の後ろにいた男の子にそう言いながらズレて、比路と鉢合わさせる。
なんとそこには、

「はい。ここがボクらの委員長の部屋。相沢くん、あとは大丈夫そう?」

「ー・・・ありがとう。恩にきる。」

「え、圭?」

A組のクラス委員長。相沢 圭がいた。
比路に用があったのは同じクラスの男の子ではなく圭だったと話し、用が終わると同じクラスの男の子はそのまま去って行く。

「それじゃあボク、友達待たせてるから戻るね。あとはよろしく〜。」

「・・・・・・。」



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