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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#20 青ノ葉 月下光(1)(3/3)
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フルボッコだよん

「・・・・・・・・・。」

それで少し機嫌を損ねた朋也。
それは顔にも素直に出ており、かなり落ち込んでいるようだ。
けど司は、

「あ、あれ?朋也どうした?おっかないダメ?」

ワンコンボ。

「え。だって朋也おっかない顔してんじゃん!」

ツーコンボ。

「自分で気づいてなかったのか?朋也怖そうって周りから言われたことない?」

スリーコンボでフルコンボ。

「つかポン、ストップストップ。この人本気で傷ついてるみたいだからやめたげて。」

「え?なんで?」

「・・・・・・・・・。」

言葉の攻撃を容赦なくフルボッコに続けた。



戸惑う朋也

けど、その最後には・・・。

「それでも俺は朋也はいい奴だって言い切れる自信あるよ。」

「・・・・・・!」

「まだそこまで知り合ったわけじゃないけど、少なくても悪い奴じゃないって思う。こうしてヒロにボコられた俺らを心配しに来てくれたわけだし。」

容赦なく続いていた言葉。
それは全て彼が思っていたことであり、それを全て口にしただけだった。
そんな司に朋也は何を思ったのか。

「・・・・・・。」

「あ、あれ?これもダメだった?我ながらいい感じに締めれたと思ったのに。」

「いや・・・、ごめん。」

今まで言われたことがなかった言葉に戸惑い、どう返していいのか分からなくなってしまったようだ。



朋也と稚空

「そういうわけでってわけでもないけど。朋也に対して俺はなんともないな〜。」

そんなこんなでそろそろ時間が気になる頃なので、男子トイレから後にしようとした三人。

「朋也よりもおっかない奴、知ってるし。」

「え?」

「いるんだよ〜。朋也より強暴でおっかない奴。」

その時、

「・・・ちょっとストップ。」

「!」

何かを察した稚空が朋也の腕を掴んだ。
静かに足を止めさせて、先歩いてる司から距離を置かせる。

「いいからストップだってば。命欲しかったらジッとしてて。」

「・・・???」

いったいどうしたのだろう?



禁句ワードにご注意を

「いるんだよな〜。」

自分の後ろで朋也と稚空にそんなことが起きているとは気づいてない司。

「チビのくせして強暴なやつ。本当に参っちゃうよ。」

調子よくそれを余裕な口調で吐きながら、ズカズカと。一人先に男子トイレから出て行く。
すると、

「司。それ、誰のこと言ってるのかな?」

「・・・・・・・・・・・・。」

待っていたのか、待ち伏せていたのか。
比路がトイレから出てきたばかりの司の前に立ち塞がる。
そのニコニコと顔は笑っているのに。どこか恐怖を覚える表情。
そして案の定という名のお約束。

「ぎゃぁぁぁあああああッッッ!!!」

問答無用にヒロスペシャルが司に炸裂。
それは先ほどよりも恐ろしい暴れっぷりと断末魔。
それを目の前で見聞きした朋也や稚空を含めた他の生徒までの顔も青く染めさせるのでした。

「ああなりたくなかったら、つかポンが言ってた2つのワード。ひろピーには言わないように。これ禁句だから。」

「・・・・・・あ、ああ。」



青ノ葉 第20話をお読みいただきありがとうございます!

っということでいつかの予告通りに
朋也がメインとなった長編が今話よりはじまりはじまり
少し長めですが最後までお付き合い頂けると嬉しいです


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