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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#15 クラス委員初仕事(3/3)
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その前に

「峰岸くん。」

「ん?」

彼はずっと待っていたのだろうか。
比路が出てきた途端、生徒会会議室の外にいた圭が声を掛けてくる。

「もし都合悪くなければ戻りも教室までご同行願ってもいいだろうか?」

「うん、いいよ。けー・・・じゃなかった相沢。」

そして二人は一緒に教室まで戻ることに。

「見てたんだけど峰岸くんって、さっきの人たちと知り合い?」

「ん?うん、そうだよ。一人は昔から知ってる人だよ。」

「そう・・・。」

けど圭の様子が行きの時と少し違っており、さっきまで自分と話していた先輩二人のことを妙に気にかけているようだった。

「あの二人がどうかした?」

「いや。なんでもない。」



比路と圭

「ありがとう峰岸くん。ここまで来れば後は大丈夫だから。」

「こちらこそ今日はありがとう。それじゃあまたね。」

「あ、待って。」

生徒会会議室から自分たちの教室前に帰ってくるまで、あっという間。

「ー・・・呼ぶとき、やっぱり好きにしていいよ。いちいち直されるのも気になるから。ずっとそうしてるし。」

「なんかごめんね。でもありがとう相ざー・・・じゃなかった圭。」

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

こうして比路はB組の教室へ。圭はA組の教室へ戻って行った。

「ごめん。本当にごめん。」

「いや、いいよ。本当好きにしていいから。」



午後一発目の授業

それから直ぐに授業が始まり、午後一発目の国語の授業を受ける。
そんな最中、シャーペンでコンコンと後ろから呼ばれた比路は、担当科目の本田先生にバレないよう、悪魔でも小声で司と話し合う。

「お疲れ様ヒロ。会議どうだった?」

「先輩たちばっかりで疲れたよ。30分だったのに凄く長く感じたし。あ、そういえば克也いたよ。克也、生徒会の副会長だった。」

「おー。そういえばあの時、言ってたもんな。」

その時、ふと思い出したのは久野のことではなく、圭のこと。
稚空から彼の話を以前聞いたことあるが、自分が感じた印象と異なっていたのだ。

「って、ヒロ。克也先輩のこと、ちゃんと先輩付けて呼ばないとダメだって。さすがに呼び捨てマズイってば。」

「だ、大丈夫だよ。本人の前ではちゃんと気を付けてるから。」

「本当に大丈夫?前もそうだったけど何回か言い直してなかった?」

「仕方ないでしょ?道場通ってた頃ずっと普通に呼んでたんだから。今さら先輩呼びなんて慣れないよ。」

でもそれは司ではなく稚空に訊きたいことなので、自分の中で留めいた。



一年生、部活開始

そうして午後の授業も終わり、放課後となった。
比路も司も梅ちゃんも今日は掃除当番ではないので、このまま真っ直ぐ寮へ帰ることに。

「よし!それじゃあアッキー迎えに行くか!」

「司くん。稚空くん今日から部活だって朝言ってませんでした?」

「あ、そうだっけ?アッキー今日から部活だったか。」

勧誘会の時に入部した一年生は今日から部活スタート。
一人先、文芸部に入部した稚空をせめて見送ろうとA組の教室に向かったけど、そこにはもう彼の姿がなかった。

「稚空くん、いないですね。」

「俺らも部活ちゃんと決めないとな〜。」

「会議の時でも今月末までには決めろって言われたよ。」

そんないなくなった稚空に背を押されたのか。
不可な帰宅部希望だった三人が部活動に関して改めて考え直す。

「まぁ、それまでに間に合えばいいよな。よっし!それまでゲームし〜てよ。」

「そうだ、司くん比路くん。この間言ってたゲーム、お母さんに買ってもらえました。それで昨日少し稚空くんに操作教えてもらいまして。」

「本当!?じゃあ寮に帰ったら一緒にやらない?夕ご飯までまだ時間あるし。」

「ぜひぜひよろしくお願いします!」

はてさて三人は、それぞれどんな部活に入部するのだろうか。



青ノ葉 第15話をお読みいただきありがとうございます!

今回はサブタイトル通りに
圭をどう煮崩れさせようか企みつつ
比路軸をメインとした話にしてました

司と梅ちゃんの部活動も全然決めてないので
どうしようかな〜っと未だに悩んでおります
本当どうしましょう(滝汗)


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