朝のホームルームが終われば、直ぐに午前の授業が。決められた時間割通りに始まる。
「ヒロ。・・・ヒロ。」
そんな授業の真っ最中、コンコンと。 司は持っていたシャーペンで前の席に座る比路の背を静かに叩いて呼ぶ。
「なに?どうしたの?」
「後でノート見せてくんない?」
「は?ちょ、ちょっと!?いきなり授業サボろうとしないでよ。」
ヒソヒソヒソヒソ。 あくまでも常に小声で話し合う二人。
「違う違う、そうじゃなくて。黒板の文字があんまり読めないだけだって。一番後ろに座るの久しぶりだったから油断してた・・・。」
「暗い部屋でゲームばかりしてたら、そりゃ視力下がるよね。自業自得というか、今まで裸眼でいられた方が不思議なぐらい。」
「うぅ。ついに俺も眼鏡必要な時代がやってきちゃったか。」
そうして正午を過ぎた頃に午前中の授業は終了。 昼休み兼、昼食の時間が訪れる。
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