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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#13 School Life(3/3)
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PM17:00〜

寮の大浴場が夜8時まで開放される時間帯。
一度、自分たちの部屋に戻った司と比路の二人。

「今日は早めに風呂行っちゃおうか。今なら先輩少ないから混んでないだろうし。」

「そうだね。」

「んでもって晩御飯までゲームしよ?ヒロ。」

「今日は対戦じゃなくてクエスト付き合って。ジョブクラスのキークエ、ソロじゃ進められなくて。」

「お!OK、OK。」

制服から普段着に着替えたら、入浴用のタオルやら用具を持って大浴場へ。

「アッキーも言ってたけど、回復専職の人欲しいよね。」

「ヒロはソルジャー。俺はウィズとレンジャー。アッキーが支援スキル持ってるけどヒーラーじゃないもんな〜。」

そうして稚空・梅ちゃんたちと一緒に汗を流したら、そのまま423号室に集まり夕食の時間までゲームなどをして時間を潰す。



PM18:20

夕食時間中に訪れる寮の門限。
特別な時期を除き、平日はこの時間までに戻らないと日暮寮長から愛のムチが飛んできます。
もし遅れる場合は、予め報告しておけば問題ないのだ。
が、

「おう、犬飼。今日はちゃんと守ったな。」

「っせーな。小太郎、脅しやがって。」

「日暮寮長!今日はもう許して下さいっす!こうしてちゃんと犬飼さん門限どおりに守りましたから!」

「はいはいはい。桃地も毎度、お疲れさんだな。」

それを恐れた桃地は犬飼を無理矢理にでも門限通りの時間に寮へ帰ってこさせたのでした。

「チッ。オレンジ頭を丸刈りって、よりオレンジに近づけてやろうかと思ったが失敗したか。」

「アンタは本ッ当に、マジで訴えてやろうか?」

「止めて下さいっす寮長!そんな犬飼さん自分、見たくないっす!!」



PM18:00〜20:00

休日・平日共に、この時間から夕食の食堂が開く。
今夜の献立は若鶏の西京みそ焼きにペンネのケチャップ炒め、大根の炒め煮にご飯、味噌汁、漬物。

「ごちそうさまでしたーっ!」

夕食を済ませば夜の8時まで自由な休み時間。

「風呂行ってくるわ〜。」

「おーい!遊技室で卓球やろうぜー!」

「ちょ、待てよ!ちょっとは休ませろよ〜。」

この時間でお風呂を済ませる生徒や、食後の一休みをする生徒もいれば、自宅から持ってきた遊戯物で遊ぶ生徒もおり、それぞれ疎ら。

「めぐ、あきー!お前らもDVD観る〜?」

「みるーっ!」

「あ、それもうDVD出てたんだ。早いね。」

夜8時までなら自由に動けられるので、それまで自由に過ごす。



PM20:00〜22:00

この時間から学習時間のはじまり。
宿題を始め、予習や復習も行い明日の授業に備える。
それと共に日暮寮長が各寮部屋に向かい、点呼に来る時間帯。

「相沢、後藤いるか〜?」

「・・・はい。」

「はい。僕も後藤も特に問題はありません。」

401号室、問題なし。

「鈴木、梅谷いるか〜?」

「いますよ〜、寮長。」

「梅谷は具合悪くなりそうだったら早めにチロせんせーのとこにいっとけよ。」

「はいっ。ありがとうございます日暮寮長。」

416号室、問題なし。

「森、峰岸いるか〜?」

「はいはーい、いまーす!今日もお疲れ様です日暮寮長。」

「お疲れ様、です。」

423号室、問題なし。
こうして全部屋巡回し、どの部屋も異常はなかった。
けれど、

(新入生、誰ひとり様付けねぇんだけど・・・。)

すごく個人的な問題に気づいた日暮寮長。
仕事が終わり自分の部屋、寮長室へ帰って行く彼の背中は、どこか寂しい色をしていた。



PM22:00〜22:30

学習時間が終われば、洗面タイムへ突入。
就寝準備へと取り掛かり、歯磨きしたり、明日の支度を済ませたりする時間。

「今日もお疲れ様でした、蓮くん。」

生徒たちが皆、寝る準備をしだした最中、寮長室へやってきた保健医のチロ先生。

「学校。今年も始まったな・・・。」

「えぇ。今年もまた始まりましたね。」

日暮寮長は寮長室で。
チロ先生は医務室で。
青ノ葉学園の職員関係者で、学生寮内にて寝泊まりをする唯一な大人二人。

「・・・にしても今日は犬飼が隙あれば一年にちょっかい出そうとしてて、どっと疲れたわ。」

「あらあら?蓮くんがお疲れだなんて珍しいですね。」

毎晩、どちらかの部屋に集まって今日あったことを話し合い情報を共用している二人。

「ふふふ。蓮くんもおっさんになりましたね?」

「俺よりおっさんなチロせんせーだけには、それ言われたかねぇわ・・・っ。」

そんな二人にちらほらと怪しい噂が立っているが、その真偽は如何に。



PM22:30〜

洗面タイムが過ぎれば就寝時間。
皆、寝静まっていく時間帯。
その頃、423号室では、

「司。まだ起きてるの?」

「今日は素材回収する日だから、ヒロは先寝てていいよー。」

就寝時間を迎えたのにも拘らず、昨夜と同様。見つかったら没収されるので、こっそり静かに見つからないようにゲームを起動させる司。
比路はそんな彼を見て、疲れた息を吐く。

「・・・また人の布団に入ってきたら今度は蹴るからね。」

「はいはい。分かってまぁーす。」

「ほんとかな?」

でも口を少し煩くしただけで、先に就寝。
司からゲームを奪うことなど不可能。それはとっくの昔から知っていることなので、諦める以外の選択肢はなかった。



??:??

それは真夜中。明日だった日が今日に変わってから、どれだけの時間が経ったのだろう。
ボフッと自分の隣から物音がして、それで目を覚ました比路。
何かと思って隣を見ると、そこには睡魔に負けた司の姿が。

「もー・・・。司のベッド、上だってばぁ〜・・・。」

「もう限界。ここで寝かして。」

どうやらまた梯子を上る気力を残しておらず、比路が寝ていたベッドに侵入してきたのでした。

「狭くしないから〜。お願いヒロさ〜ん。」

お互い眠気のせいで、ふわふわほわほわ寝ぼけ口調。
比路も司を蹴って追い出す気力を残しておらず、結局ー・・・。

「もぅ・・・。ほら、ちゃんと布団には入って?風邪引かれちゃヤだから。」

「へへへ。あんがと、ヒロ。おやすみなさい。」

「うん、おやすみぃ・・・。」

一緒の布団で二人仲良く寄り添いあって眠ったのでした。
おやすみなさい。



青ノ葉 第13話をお読みいただきありがとうございます!

今まで登場させたキャラ全員参加なお話を
一話の範囲で書いてみたいなっと思ったのが
きっかけで作った今回のお話
書いててものすっっごく楽しかったです
あまり物事考えずに進められましたし

2015年「青ノ葉」の更新はこれにて終了です
今回でちょうどいい境目でもありますし、
2016年一発目の更新は、ちょっぴり余興を
本編から一度逸れて、番外編という名のまとめ回
読んでも損はしない、読まなくても損はしない
そんな軽い感じなモノを上げる予定でおります

それでは、来年もどうぞ
青ノ葉をよろしくお願いいたします!


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