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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#13 School Life(1/3)
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AM6:00〜7:00

それは部活動で朝練がある生徒が起き出す時間帯。

「おはようございます蓮さん。」

「お、克也か。今日も一番乗りで相変わらず早ぇえのな。んなに腹空かせてたのか?」

「そういうわけではないです。」

青ノ葉学生寮の寮長、日暮寮長はそんな朝練組の生徒たちよりも早く起きており、誰よりも早く食堂に姿を見せた二年の生徒会副会長、久野と挨拶を交わす。

「部活と生徒会の両立も大変だろうけどヤバくなったら頑なにならず、めぐるや周りの奴らにちゃんと頼れよ?」

「あの蓮さん。とりあえず食堂でタバコ吸うの止めませんか?」

久野と日暮寮長。
二人は普段からも割と話しあっている仲の模様。
だからお互いにあまり遠慮なし。

「あ?なんだ急に。生徒会如きが、この俺に指図出来るとでも思ってんのか?」

「あまりヒドイとチロ先生と協力して強制的に禁煙させますよ?」

「おいおいおい。そういう脅しは良くねぇな。どこで覚えてきやがった。」

そして平日の朝練はテスト期間や大会時期を除くと火・水・金曜日のみ。
他の朝練組の生徒たちも食堂にて、朝ご飯を済ませにやって来る。



AM7:00

朝練組の生徒は、それぞれの部活場所へ。
朝練がない生徒や朝練がない平日は、この時間に起床。

「もう、司ーッ!司のベッド上なんだから、ちゃんと上で寝てよ〜。」

「いやぁ〜、レベリングに熱意入りすぎちゃってさ。キリよくなった頃には眠気マックスで梯子上れる気しなくて、つい。」

「だからってこっちに入ってこないで。さすがに狭いよ。」

423号室の司と比路の幼馴染み組、一年の二人は起きた時から既に賑やか。

「俺は大丈夫だったよ。狭くなかったし、むしろちょうど良かった。」

「司は良くても僕は良くないの。寮に居てまで、そんな夜遅くまでゲームしてるなんて信じられない。」

今日も今日とて、司の面倒を比路が暴言構いなしにしっかりと見ていた。



AM7:00〜7:30

寮の清掃タイムは基本的に朝。
平日の朝はこの時間帯に行われ、朝練組の生徒は不参加可能。
各クラスで決めた班ごとに別れて、当番制に決められた寮内外の各箇所を清掃。

「かったりー・・・。小太郎、あと頼んだ。」

「了解っす、犬飼さん!ここは自分にお任せあれ。」

なのに二年の不良生徒組、犬飼は自分の軍団の下っ端、同級生の桃地にパシってサボる気満々の様子。
ちなみに特別な理由もなく清掃をサボったりすると、

「まーた景気良く掃除をサボりやがったな。この野郎。」

「ゲッ!?クソ寮長!どっから駆け付けて来やがった!?」

直ぐさま日暮寮長に取っ捕まり、愛の鞭が飛んでくるのでご注意を。

「ったく。なんべんケツ引っ叩かれれば気が済むんだ?お・ま・え・は!」

「いッ!?やめろーーーッ!!!はーなーせーーー!!体罰反対!!」

「寮長!止めて下さいっす!ストップっす、ストップ!」

不良だろがなんだろうが。
サボったことに対して容赦なく、お尻叩きなどの刑で罰してきます。



AM7:30〜8:15

朝の清掃が終われば食堂にて朝食タイム。
今日の献立はご飯に味噌汁に、鯖の塩焼きに金平ゴボウにキャベツサラダ。
献立の内容は平日休日問わず、朝も昼も夜も全て日暮寮長が管理。
保健医のチロ先生や他の先生に相談しながら栄養面もしっかり備えております。

「いただきます。」

「いっただきまーす!」

清掃を終えてから食堂に姿を現す三年の生徒会長、永瀬と同級生の明人の二人。

「あきと〜。ほねとって〜。」

「僕のやつ、はじめから少なかったし、ある程度とったからこっち食べなよ。」

「わぁーい。ありがとうっ、あきと。」

隣同士に揃って座り、仲良く朝ご飯を食す。

「めぐ、醤油は?」

「いる!」

生徒会はあくまでも委員会。
部活動だって当然どこかの部に所属しており、久野も永瀬も生徒会に属してる生徒だが、青ノ葉には生徒会だからという特別視はないのだ。

「きょうもいちにち、がんばろーねっ!」



AM8:10

朝ご飯を食べ終わり、身支度整えて制服に着替えたら学生寮から学校の校舎に登校しよう。
部活の朝練もこの時間でおしまい。
8時25分までに自分の席に着いてないと遅刻扱いされるのでご用心。

「おっはよー!お二人さん。」

「司くんも比路くんもおはようございます!」

「「梅ちゃんもアッキーも、おはよー!」」

423号室の司と比路。416号室の稚空と梅ちゃん。
寮の玄関先で待ち合わせていたようで、一年のその四人が制服姿で揃う。

「梅ちゃんの制服姿、新鮮だね。っていうか初めてだね。」

「一日遅れの初登校って慣れてはいますけど、やっぱり緊張してドキドキします。稚空くんたちに会ってなかったらボク、完全にボッチスタートでしたし・・・。」

そして桜並木の一本道を歩き、時間通りに遅刻せず、学校の校舎に到着したのでした。

「つかポンもひろピーも梅ちゃんと同じクラスなんだから、ちゃんとサポートするんだよ。」

「それは大丈夫だから、ひろピーやめてね。」

「つかポンもな。」



AM8:10〜8:25

そうして司、比路、梅ちゃんの三人は一年B組の教室へ。
稚空一人だけが一年A組の教室へ。

「それじゃあアッキー、またあとで。」

「はぁ・・・。オレだけクラス違うとか、やるせなくなってくる。」

それぞれ自分のクラスへ向かう。

「大丈夫?梅ちゃん。」

「は、はい!大丈夫ですッ!」

昨日は入学式なのに、梅ちゃんは体調不良で休んでしまった関係で今日が初登校。
ドキドキとした期待の気持ちを膨らませて、司と比路の後をついて行く。
その時、

「わ・・・っと!」

「・・・・・・!」

ちょうどB組の教室から出ようとしていた同じクラスの朋也と鉢合わせ。

「!?」

目つきの悪い彼と出くわした途端に梅ちゃんは体を竦め、ビクビクと朋也に怯えた。

「!?、!?、!?」



AM8:10〜8:25 2

そんな朋也と比路は昨日知り合ったばかり。

「またこのタイミングで会ったね。おはよう朋也。」

「・・・ん。」

二人はその一言だけ言葉を交わして終了。
朋也は教室の外へ行き、比路は司と梅ちゃんの二人と一緒に教室の中へ入っていく。

「ビックリしました。比路くん、今の人もB組の人なんですか?」

「ん?うん、そうだよ。」

「あんな怖そうな人と同じクラスなんですね・・・。」

そうして8時25分を迎える前に皆、自分の席へ着席。遅刻者ゼロ。



AM8:25〜

ほぼ同時刻。一年B組の担任、本田先生が教室に姿を見せる。
それと共にクジで決まったクラス委員長の比路が号令をかけた。

「はーい。みなさん、おはようございます。」

朝のホームルームは本田先生が出席簿をとったり、生徒の体調管理を確認したり、今日一日の予定などを伝えてくれた。

「今日から通常授業開始で昨日と違って一日通して授業があるから頑張ってね。あ、それと午後のロングホームルームは似顔絵に決めたから皆よろしくね。」

「に、似顔絵ェッ!?」

「文句は言わない。めっ!」

「めって・・・。」



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