テスト週間期間が始まった翌日の日曜日。 朋也は朝から自室で、テスト勉強を進めていた時のこと。 鞄にしまってたノートを取り出す際、ストラップの紐が切れたキーホルダーも一緒に出てきて、こんにちは。
(あ・・・。)
それを見て、拾ったあの日。寮に帰ったら落とし物ボックスに届けようとしたが、拾ったっきりそのまますっかり忘れていたことを今になって思い出す。
(・・・しまった。)
なのでせめてのお詫びとして。 切れているストラップの部分だけでも直してから届けようとしたが、肝心のそのストラップの予備なんて持ち合わせていない。 きっと街の方まで行けば売ってる店がどこかにあるだろうけど、この間、悪漢に絡まれた件もあって極力行きたくない。 けどその時、
(あの人なら・・・、もしかして。)
万事休すとはこのことだろうか。 『あの人』ならストラップの予備を持ってるかもしれないと、閃いて思いつく。 そしてさっそく頃合いの時間を見計らった昼食後、『あの人』と連絡を取り合った。
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