それから暫くして、時刻は夕方を迎える。 林間学校だった2年生が、そろそろ青ノ葉学園へ帰ってくる頃だろう。 なのでブルーリーフの勉強会もそろそろお開きになって片付けていた時、比路のスマホに1件のメッセージが受信される。
『至急、玄関ロビー』
それを送ってきたのは、なんと日暮寮長。
(え・・・?)
また『克也代理』としての呼び出しだろうか。 以前、寮内放送で呼ばれた時、友達に要らない心配かけるから、せめてスマホに連絡入れて欲しいと言ったこと。ちゃんと聞いてて覚えてくれてたようだ。
「ごめん。ちょっと僕、席外すね。」
「ん?ういうい。じゃあヒロの荷物は持ってってあげるから、行ってらっしゃい。」
「うん。ありがとう司。ちょっと行ってくるね。」
なので今度こそ文句言われないよう、急いで玄関ロビーへと向かう。
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