それから日付は次の日に変わり、1学期の期末考査に向けてテスト週間が始まった。 テスト週間期間中のスケジュールは、朝練も午後練も部活動は全部お休み。 その為、寮の門限が18時厳守となり、いつもより1時間早く19時から学習時間が始まるから、それまでには寮生全員お風呂も夕飯も済ませておかないといけないのだ。 けど次の日に変わった今日は土曜日。 週休2日制の今、学校はお休み。部活だってお休みだけど、テストが近いせいでハッピーデーとは言い難い休日の昼下がり。 いつもの遊戯室にて、ブルーリーフのメンバーが久しぶりに全員揃ったが、集まった目的はゲームではなく勉強会。 小上がりになってる和室スペースの長机に勉強道具を広げて、ガヤガヤと賑やかにテスト勉強をしていた。
「それにしてもホントよかった。つかポンとひろピーが仲直りしてくれてて。いきなりだったからホント、一昨日は何事かと思ったよ。」
「ごめんねアッキー、僕のせいで心配かけちゃって。あとひろピーやめて。」
「つかポンもな。」
けど彼らの中で、一際に注目を浴びてる生徒が1人。 周りからの視線があまりにも集まっていた為、気になって気になって、勉強に集中出来なかったので、ソイツに思わずツッコミを入れた稚空。
「ところで華澄先輩、なんでまた格好してんですか?」
「なんでって、あれー?それは前も説明したでしょ。忘れちゃった?稚空。」
その生徒というのは、華澄のこと。 演劇部も夏の大会が控えている関係で、自分サイズに明人が仕立ててくれた女性用のスーツを、彼は華麗に着こなしていたのだった。
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