「「「いただきます。」」」
ともあれやっと注文した品が、全員分揃って手元に届いたのだ。 さっそく仲良く食べ始めた3人。 その間も色々とお喋りに花を咲かすが、比路は横隣の宇治金時のカキ氷と自分のカキ氷を、ついつい見比べてしまう。
「宇治金時ってカキ氷の中でも、なんかトップレベルな見た目してるよね。」
「そう?普通に、こんなモノじゃ?」
「だって抹茶のシロップ以外にも小倉餡や白玉が普通にトッピングされてるから、ちょっと豪華に見えて羨ましい。果物味のカキ氷には白玉なんて付かないし、トッピングを希望するためには餡子も含めて別料金掛かるし。」
「あー、言われてみれば。白玉は付いてこない場合もあるけど、小倉餡は絶対いるね。」
それは隣の芝生は青い現象でもあるのか。 ホンのちょっとの量でも『有る』と『無い』では、見た目の印象が大きく違わせた。
「比路は白玉食べれたっけ?よかったら食べてみる?ここなら抹茶もかかってないのあるからー・・・はい、あーん。」
「ん・・・っ!モチモチしてて美味しい。ありがとう克也。お返しに葡萄味どうぞ♪克也がさっき予想した通り、ちゃんと葡萄の味してて果肉も入ってて凄い美味しい。」
「あぁ、ホントだ。すごい葡萄だ。カキ氷って一般的には色が違うだけで味は一緒なのに、これは本当に葡萄のカキ氷してて美味しいね。」
そしてそんな話から流れで、自然に食べ合いっこする比路と久野。 それを真ん前で見てた小町はボソリと一言。
「かっつぁんと峰ぎっちゃんはホントに仲良いねー。もういっその事、付き合ったら?」
「は!?付き・・・ッ!?!?」
茶々を思わず入れるほど、冷やかしてきた。
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