その時、
「あ・・・。」
同じロビーに置かれていた昔ながらの公衆電話に気付く。
(そういえば今日来てたのかな?昨日もアレから家に連絡してなかったし、しておいた方がいいよね。いちお。)
ちなみに比路は自分専用の携帯電話は持っておらず、常に司といたから今までもあまり必要性を感じてなかった派。 あれからのそれからっというわけで、ちょうどいいので家の人と連絡を取ろうと。 お財布に入れていたテレホンカードを使い、実家に電話を掛けた。 がー・・・。
『公衆電話からの電話は、お受けできません。』
公衆電話からの電話を拒否られてしまう。
「あ、あれ・・・?」
なので次は比路ママの携帯電話に掛けてみる。 けれど、
『公衆電話からの電話は、お受けできません。』
と。 こちらも同じく公衆電話からの電話を拒否らてしまった。
「えー・・・っ。」
悪質や悪戯、迷惑電話の防止として非通知や公衆電話など拒否設定ができるセキュリティ機能。 そんな便利な高機能は携帯電話を持ってない息子からの連絡も無残に拒否り、家に連絡を入れる術を閉ざす。
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