校舎から桜並木の一本道を通り、学生寮へ帰ってきた三人。 そのまま真っ直ぐ一階の医務室へと向かう。
「いらっしゃい。そんなに急いで急患ですか?」
するとそこには温かいカフェオレを飲んで寛いでいたチロ先生の姿があり、やってきた三人を出迎える。
「チロせんせっ、シロは?シロ!シロいませんか?」
「え。」
そして行方が分からなくなったシロの話を聞き、
「あぁ。シロならいらっしゃいますよ。先ほどご飯食べさせたばかりなので、今はグッスリと眠っておりますが。」
チロ先生は優しく微笑みながら、グッスリと眠ってるシロの姿を。 そっと静かに起さないよう小さな声で見せてくれた。
「シロっ!」
数時間の時間を得て、ようやく再開した一人と一匹。
「いてよかった〜。ほんとうによかった〜〜〜っ。」
一番シロを心配していた永瀬は心の底からホッと安心した瞬間に力が抜けて、その場にヘナヘナと腰を下ろした。
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