そんなこんなで寮長がどっかに行ってしまったので、改めて2人となった比路と久野。 言われた通りに、積まれた段ボールの中にある備品を保管庫内の棚に片付ける作業に移る。
「飲食類は、もちろん。他の保管品も劣化を防ぐため、先入れ先出しは絶対厳守でお願い。」
「先入れ先出しー・・・って、何?」
「古いモノから先に使えるように、全部1番後ろに並べて置いてほしいってこと。」
「なるほど。」
そしてさっそくやり方を説明してくれた久野だったが、
「ー・・・じゃあ、あとは同じモノと一緒の位置に並べるだけだから。こっちとこっちの箱は俺がやるから。そっちの箱、頼んでいい?」
「うん・・・。」
説明終わったら、そのままお話もおしまい。 段ボールの中身を1つずつ取り出して、1人で黙々と片付けし始めた。
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