それから時間は進み、約束している夜の19時を迎えた頃ー・・・。 日暮寮長の寮長室前にて、一緒にいるのは寮長本人と久野。
「ちゃんと飯食ってきたか?まだだったらそっち先しとけ〜?」
「大丈夫です。ご飯はもう食べましたし、部活に少し顔出したついでに道場内のシャワールームで汗を流してきましたから。」
「急ぎ食いは体にあんま良くないからな。あとちゃんと湯船に浸かんねえと疲れだって・・・。」
「時間ある時は俺だって、どっちもちゃんとやってますから心配は無要です。」
今日も今日とて親しそうに話し合う2人。
「んじゃ、さっそくで悪いが今日もー・・・「あ、蓮さん。ちょっと待って下さい。」
そのまままた今夜も揃って寮長室内へと入って行こうとしたが、一旦ストップ。 久野がそわそわ、キョロキョロと。辺りを見渡して誰かを探す。 するとそこに今やってきたばかりの彼を、
「あっ。比路、こっちこっちー。」
比路を見つけると、パアッとした顔になって自分の元へと呼び寄せる。 その一瞬、久野は大型犬のような大きなの尻尾を。フリフリと嬉しそうに振ってるように見えたのは、きっと気のせいだろう。
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