そうしてチロ先生と別れたあと、司と朋也は一緒に園芸部に戻ってきた。 今日のところはおとなしく観念したとのことで、部活抜け出して家庭科室に向かうのを諦め、司はそのまま朋也の仕事を。花壇の水やりを手伝う。
「で?」
「ん?」
「なんで朋也。俺をしつっこく追いかけてたわけ?」
その最中に、司は朋也にいつまでも追いかけられた訳を問いただす。 いつもは司は司、朋也は朋也。 同じ園芸部員でもありながら、それぞれ別々で動いていたから。 そんないつもと違う朋也の行動は誰かの差し金で動いてるんじゃないかと、司は追われていた中で察したようだ。
「・・・森こそ。部から抜け出して、どこ行こうとしてたんだ?」
「ちょっと朋也?質問を質問で返さないでくんない。俺のが先だっただろ。」
「・・・・・・・・・。」
朋也も朋也で頼まれたこととはいえ、それを秘密にしておく必要はなかったため。むしろちゃんと伝えた方が比路のためにも司のためにもなると思い、問われたことを素直に答える。
「峰岸が森のこと、心配そうにしてたから。」
|