これにて自分を追っていた恭や久野から逃れることが出来た比路と犬飼。
「ヒロもサエ先輩も、もう出てきて大丈夫だよ〜。」
司の合図で、ガタガタと音を鳴らしながら、ようやく出て来れた。 けど晴れた夏の日のロッカーの中は、とっても暑かったようで2人共、汗がダラダラ。 今までサウナにでも入ってたかのように、いっぱい汗を掻いていた。
「暑い〜・・・。」
「わ!?2人共、すっごい汗!大丈夫!?」
「コイツの体温のせいで、余計にめっちゃ暑くて地獄みたわ・・・。」
「あ〜、夏場のヒロは慣れてないと地獄だよ。まだ子供体温だから。」
それを見た司も明人も普段使いしてる下敷きを鞄から出してパタパタと仰いで風を送ったり、麦茶を飲ませて水分を補給させたりと。 熱中症になってないか心配しながら伺い、体の調子を確かめる。
「明人兄の麦茶、生き返る・・・。」
「だな。鈴木先パイ、まじありがとう。」
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