「恭。豊先輩が今日は用事でいないからって、部員の士気を下げるような真似は絶対にやめろ。」
「す・・・、すみません。」
「司も。園芸部は自由参加の部だけど、出られないと出ないを履き違えないで。」
「は・・・、はい。」
「鈴木先輩も。後輩2人が知り合いだからって、甘やかさないで下さい。」
「ご・・・ごめんなさい。」
そこは知り合いだろうが、先輩だろうが、後輩だろうが関係ない。 これも生徒会副会長としての仕事なのか、見事に3人を言葉で、久野は容赦なくぶった斬った。 もちろんその話は、ロッカー内にも聞こえているし、隙間から向こうの状況も見えている。
「うっせぇよ、先公のクソ犬が。」
「ちょっと。克也に向かって、そんなこと言わないでくれる?」
なので犬飼も思わず、そう小さな声で呟く。 比路も小さな声で、そんなことを呟いた犬飼を注意した。
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