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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#10 結成!ブルーリーフ!(3/3)
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司リベンジ戦

互いに遠慮なしの構いなし。
司が弓スキル専用のレインアローを発動。
天に放った矢がスキル効果により、数秒だけ雨のように無数の矢が降り注ぎ範囲内にいた比路にダメージを。

「わ・・・ッ!」

比路も比路でなんとか距離を近づけ、ハンマースキル専用のブレイクハンマーを発動。
大きなダメージを与えると共に司を状態異常・麻痺にさせて動きを封じ、通常のハンマー攻撃とコンボを繋げる。

「んぁああ!また麻痺らされた!怖いな、二割率!」

それぞれが、それぞれの技スキルを華麗に炸裂。

「へへっ。これだけヒロさんとやり合えると面白いね。」

二人ともライフポイントの数値は底に近くて、あと一発で勝敗が決まる緊張の最中なのに司は余裕の笑顔。
比路が使用してるキャラの育ち具合に、ウンウンと満足げに頷く。

「俺のメインとじゃ全然、歯が立たないくせに。」

「そんなこと言ってる暇あるわけ?」



司リベンジ戦 2

「それともまた負けたときの言い訳考えてるなら、今度はまともな言い訳聞かせてよね。」

そう言って比路は最後の一発を決めようと、もう一度近距離に持ち込み勝負に出たその時、

「いや。今回は負ける気しないから何も考えてないよ。あとー・・・。」

司が余してたスキルポイントで弓スキル専用のマグナムアローを発動。

「そこに来てくれてサンキュー。この距離なら外す気しないから俺の勝ち確定!」

比路の攻撃が司に届くことなく、司の攻撃が比路に直撃!

「あ・・・ッ!!」

そして二人の対戦の行方はー・・・。



敗者の行方

司のゲーム画面には『YOU WIN!!』。
比路のゲーム画面には『YOU LOSE・・・』。
と、それぞれに勝敗結果が映し出された。

「リベンジ大成功!ブイッ!」

「あぁぁ・・・、負けちゃった。」

勝者は司。
敗者は比路。
っということで『敗者は勝者のいうことを30分間なんでもきく』罰ゲームは、負けた比路が受けることに。

「へへへ〜。さぁてヒロくんに何をパシらせようかな〜?」

「つかポン!前回の罰ゲームと被らない新ルールもう忘れたの!?」

「え?あぁ、そうだった!あとつかポンやめぃ。」

さてはて前回とは違う罰ゲーム。
司は比路に、どんなことをさせるつもりなのかな?



意欲と罰ゲーム

「司くんも比路くんも、とても凄かったですよ!どちらも魅力的で、ボク見惚れちゃいました!」

「梅ちゃんもこのゲームますますやりたくなったでしょ?ゲームは見るのも楽しいけど、やった方がもっと楽しいし面白いよ。」

明人から貰ったお土産のクッキーをモクモクつまみながら、司と比路の対戦を観戦していた梅ちゃん。
目をキラッキラに輝かせて感想を述べて、ゲームへの意欲を高める。

「よし決めた!ヒロすけ、ちょい耳おかし〜。」

そして罰ゲームを考えに考え抜いた勝者は、敗者の耳に口寄せてゴニョゴニョと。

「ちょ、ちょっと司!息までかけないで・・・っ、くすぐったい。」

「そんなの無理。ちょっとは我慢しろって。」

「も・・・っ、ヤダ。やめて、笑っちゃう。」

「あーもー!だから我慢しろってばー!」

稚空たちには聞こえないよう耳打ちで命じた。



こちらもリベンジ成功!

「え!?」

一体何を言われたのやら。
司の命令に顔を青くする敗者。

「絶対やだ!なんで僕がそんなこと・・・っ。意味分かんないし、バカじゃないの?」

勝者に断固拒否の意を(暴言と共に)示したが、

「ヒ〜ロ。敗者は勝者のいうことを?」

「・・・・・・。」

勝者は敗者の逆らいを絶対に許さない。
司は更なるリベンジ大成功!
昨日、比路にやられたことを、そのままそっくりやり返す。

「はい、続きをどうぞ♪」

「・・・なんでもきけばいいんでしょ。」



爆弾発言!?

敗者・比路に命じた罰ゲームはなんだろう?
気になる稚空と梅ちゃん。
明人のマドレーヌやクッキーを食べながら彼の様子を伺う。

「そういや今日の晩御飯『ポークカレー』だってさ。」

「あまり辛くないといいですね。」

「あははっ。梅ちゃんらしいね。にしてもアッキーは相変わらず情報得るの早いな。ヒロもそう思わない?」

話題は今日の晩御飯の話へと変わり、司は比路にも話を振る。

「そ、そうだね・・・。」

でも比路の様子は明らかにおかしく、恥らった表情で何かを躊躇い言葉を喉に詰まらせる。

「ヒ〜ロ。勝者のいうことなんでもきくんでしょ?」

「〜〜〜・・・ッ。」

けど容赦しない司の笑顔に迫られ、大人しく観念したのか。
その続きを、

「だ、だって僕、ロリコンだから・・・っ。」

そう述べたのでした。

「「え???」」



だって僕、ロリコンだから

比路によるいきなりのカミングアウトで、冷たいブリザードが室内に蔓延し、カチンコチンに固まる稚空と梅ちゃん。

「〜〜〜〜〜・・・ッ。」

あんなことをぶっちゃけた本人も顔を更に真っ赤にさせて、

「あっはははははーーー!!」

ゲラゲラ笑いこけてる司を横目で睨む。

「え?え?え?比路、くん?」

「えーっと?何?ひろピーそんな趣味あったの?」

「・・・なわけないでしょ。あと、ひろピーやめて。だって僕、ロリコンだから。」

「え?え!?どっち!?!?」

「あっはははははははははーーーーッ!!!」



ご満足な勝者

ロリコン属性を否定したものの、比路はまた同じことを口に出して語尾に言う。
それにより司の笑いもヒートアップ。これで腹筋が鍛えれそうなぐらい一人だけ大笑いの渦に、お腹を抱えてヒーヒー苦しく捩れそうになっていた。

「あ〜、なるほど。つかポンからの罰ゲームか。」

「最低だよね。・・・だって僕、ロリコンだから。」

「あははははッ!ひぃー、ひぃー。もう苦し・・・っ。アッキーもつかポンお止め。」

「オレは敗者じゃないからきかないよーだ。」

『語尾に「だって僕、ロリコンだから」と付けて言うように!』
そう命じられた敗者は、大人しく勝者に従っていただけ。ただそれだけなのです。

「そっか〜。ひろピー、ロリコンだったんだ〜。」

「だから違うってば!あと、ひろピーやめて。」



ご不満な敗者

たかが罰ゲーム。されど罰ゲーム。

「ヒロく〜ん?勝者のいうことは30分間ちゃんとききましょうね。」

「・・・・・・。」

勝者は敗者の逆らいを絶対に許さない。
司の大満足な様子に、比路はイラッとしたお冠な気持ちを心に宿す。

「だってー・・・。」

そして、

「・・・ーだって司、ロリコンだから。」

「「「え!?」」」

許されるはずのない逆らいを。

「ちょちょちょ!?ちょっとヒロさんんん!?!?」

命じられた罰ゲームの内容を一部分、改変してしまう。



反逆者

『敗者は勝者のいうことを30分間なんでもきく』ルール。
その罰ゲームに対して、違反を犯した比路。

「こらこらこらーッ!ヒロ、ルール違反は止めようか?」

「ふんっ。」

もちろん司にむーむー怒られたが、そっぽを向いて聞く耳持たず。

「アッキー!ちょっとこの反逆者どうにかしてよ。」

「ええ?オレが?仕方ないね〜。」

そんな二人を合間見て、渋々と溜め息混じりで仲裁する不戦勝の稚空。

「ひろピー。」

「う。」

だったが、

「それを言うなら『つかポンはロリコンでもある』が正解じゃない?」

「ちょぉ!?ななななな・・・っ、アッキーまで何言ってんの!?あとつかポンやめろ!」

司のロリコン説を正しく言い直しただけだった。



強く否定するほど増す疑惑

「あ、そっか。」

稚空の話を聞いた比路も、司が前に買ったゲーム。女子小学生のとある部活動が舞台となったアドベンチャーゲームの絵柄を思い出し、その説を大いに納得。

「ヒロも納得すんな!俺、ロリコンじゃないから!!」

「でも買ってたよね?遊んでたよね?」

「いや。だってそれはそのー・・・、ロリがブームで非常に熱く流行ってた頃だったから。でも俺は絵柄じゃなくてゲームの内容そのものに興味があって買っただけだ!」

司は強く何度も何度も何度も否定するものの、

「ド変態。」

「ぐ・・・っ。だからヒロちゃんと聞いて!俺は別に小さい娘に興味があって買ったわけじゃないから!」

「ド変態。」

「だーかーらーーー!!俺、ロリコンじゃないってばーーー!!!」

疑惑は強く増すばかり。
いくら否定しても、比路から軽蔑された超ド級のブリザードな視線を弁明出来ず、司のロリコン説の真偽も不明のまま。
仕返しとして仕向けた罰ゲームが、ブーメランの如く自分へ返ってきてしまうのでした。

「なんで勝った俺が、こんな目に・・・っ!」



青ノ葉 第10話をお読みいただきありがとうございます!

司vs比路の対戦シーン
今度は少し中身に挑戦してみました
書いてた身としては凄く楽しかったですが
読み手側としてはどうなんでしょう?
ちゃんと表現できてるか、いまいち不安です・・・

司のロリコン説の真偽は、ご想像にお任せいたします(笑)


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