そして矢口と犬飼の2人の話が済めば、本来の用件へ。
「おい、羽崎ィ!」
「え!?」
犬飼がC組の教室にいる空を呼んだ途端、賑やかだった室内が一気に静まる。 だって犬飼方向を見たら、犬飼は矢口と一緒にいたから。 その不良2人のツーショットの並びを見ただけで、一部の生徒はゾッと顔を青くした。
「だ、駄目だ、空!アイツらのとこ行っちゃ!」
もしかしたら空は、これから2人にボコられるんじゃないか。 空と一緒にいた鳴までもこの発想に青ざめて、思わず止めに入る。
「でも僕、2人にボコられる理由なんてないよ?」
「それでも行っちゃ駄目だ!空だって大会控えてるわけだし、腹いせで怪我なんてさせられたらー・・・「うるせぇ!渡辺には関係ねえから黙ってろ!!」
「ひッ!」
空も空で、鳴が犬飼に怒鳴られたおかげで、少し表情を固めてしまう。
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