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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#67  雨が降った日の放課後(3/3)
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曇りのち雨

するとその時、

「あれ?雨?」

朝から曇ってた空から、ポツポツと雨が降っていたことに気付いた3人。

「あー、そういや夕方から降ってくるって言ってたっけ?」

「やっと降ってきたって感じっすね。明日からも雨っすから、この雨で梅雨入り発表されるっすかね?今年は遅いってニュースやってたっすけど。」

「そっか。しばらく雨が続くのかー・・・。雨はヤダなー・・・。」

その雨を見て興が醒めたようで、司たちの屯いもこれにて解散。
司は1人で。犬飼と桃地は2人で。
それぞれバラバラで、雨が本降りにならないうちに寮へと帰って行く。
明人だけを、家庭科室にまだ居残らせたまま。

「・・・よし。僕もそろそろ帰らないと。」



ようこそ、家庭科室へ

もちろん使った食器類を片したら、荷物をまとめて彼も寮へと帰るつもりだ。
本降りにならないうちに・・・と、明人も急ぎ足でいたが、彼の訪れによってその足は止まった。

「え・・・。矢口くん?」

家庭科室を出ようとした途端、その入り口には矢口の姿が1人。

「どうしたの?こんなところに。あ、犬飼くんたちなら、ついさっき寮に帰ったよ?」

「・・・・・・・・・。」

けど矢口は犬飼たちと入れ違ったわけじゃない。
待っていたんだ、明人が出てくるのを。
待っていたんだ、明人が1人になるタイミングを。
明人はそんな彼の表情を見て察したのか。

「・・・いいよ、中に入りなよ。麦茶しか出せないけど、それで良ければ。」

帰りたかった足を取り消し、矢口を家庭科室へと招き入れたのでした。
ここに1人でやってきた用を聞くために。



青ノ葉 第67話をお読みいただきありがとうございます!

次回から矢口episodes
青ノ葉 雨模様を少々、長めにお送り致しますが
季節も合わせたい為、次の更新は6月
5月の更新はお休みさせていただきます


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