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青 ノ 葉
男子高校生たちのお緩い物語
[男子校全寮制][日常系青春コメディ]



#67  雨が降った日の放課後(2/3)
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第3問

「再びサエ先輩の番だよ。」

10回クイズ、第3問目。
犬飼は今度こそ正解出来るかな?

「『人参』って、10回言って。」

「人参、人参、人参、人参、人参、人参、人参、人参、人参、人参・・・。」

出題者・司に指定された通り、また『人参』を10回続けて唱える犬飼。

「子供が生まれることを何て言うの?」

「え?・・・おめ、でた???」

今度はちょっと不安そうに述べた回答。
けどやっぱり予想とは違う方向で答えたから、司も堪らず大笑い。

「サエ先輩、不正解!正解は『出産』だよ!」

「なッ!おめでたでも間違ってないだろうが!子供が生まれたら、誰もがめでたいだろうがー!」

「間違ってないけど、でも違う〜!」

クイズに参加せず聞いてただけの明人も、彼の回答に我慢出来ず、ついつい笑ってしまう。



第4問

するとそれを見た犬飼は、

「く・・・ッ、鈴木先パイまで笑いやがって。おい、司!鈴木先パイにも何かお題出してやれ!」

「え!?僕もやるの!?」

「いいよいいよ。じゃあ今度は明人兄に出すね。」

笑われて悔しかったようで、明人も10回クイズに巻き込んだ。
そういうわけで10回クイズ、第4問目。

「『キャンパス』って、10回言って。」

「キャンパス、キャンパス、キャンパス、キャンパス、キャンパス、キャンパス、キャンパス、キャンパス、キャンパス、キャンパス・・・。」

出題者・司に指定された通り、巻き込まれた明人も『キャンパス』を10回続けて唱える。

「角度を測るのは?」

「コンパス!・・・じゃない、分度器!」

そして明人の回答は、理想通りの誤り方。
言ってから間違ったことに気付いたが、既に時は遅し。

「明人兄、残念!言い直しちゃダメだよ。」

「いやあ、言ってから気付いたよ・・・。」

犬飼よりひどくないが、不正解してしまう。
犬飼よりひどくないが。



第5問

「よし、サエ先輩。これで最後ね。」

「う、またオレか。いいぜ、今度こそ正解してやる!」

10回クイズ、第5問目。
これでラストのようで、その最後の回答者は犬飼で締めくくろう。

「『フルーツポンチ』って、10回言って。」

「フルーツポンチ、フルーツポンチ、フルーツポンチ、フルーツポンチ、フルーツポンチ、フルーツポンチ、フルーツポンチ、フルーツポンチ、フルーツポンチ、フルーツポンチ・・・。」

出題者・司に指定された通り、『フルーツポンチ』を10回続けて唱える犬飼。
今度こそ、堂々と正解を当てようとしたが、

「逆さにすると?」

「は・・・?言っていいのか?それ。」

「正解だと思うのなら、どうぞ。」

その問いの答えを言ってしまっていいのか、つい躊躇ってしまう。



10回クイズ おしまいおしまい

「チンー・・・「わーッ!!犬飼さんストップ!!言っちゃダメっす、それ!」

「正解は『こぼれる』だよ。サエ先輩ったらヤダ〜。今、何言おうとしたの?」

けど案の定で引っかかった答えを言いかけたので、桃地が慌てて止めに入って終わったのだった。

「サエ先輩、いくらなんでも10回クイズ苦手すぎじゃない?」

「う、う、うるさい!司がオレの時だけ、妙なお題出してくるからだろうが!」

これにて10回クイズはおしまい。
結局、犬飼は最後まで正解を当てる事が出来ず、司にケラケラ笑われるのでした。



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