「今の見てたんだ・・・。朝から不甲斐ないとこ見せてごめんなさい。」
朋也と瑛の元へやって来た空。 今の失態が見られて格好付かないのか、ちょっと面目なさそうにヘコんでいた。 だからここは1発。瑛がこの場を和ませようとする。
「そんなことないですよ空先輩。後藤なんてさっき空先輩が跳んでるの見て、見惚れてやがったんですから。」
しかしその空気が読めない朋也。 茶化す為に自分を利用されたセリフに、否定することなくコクリと頷いて肯定。
「跳んでた姿、とても綺麗でしたので。」
さっき思った感想をそのまま彼に聞かせた。
「へっ?!」
が、それはあまりにも簡単で、単純で、ストレートなお言葉。 その感想は空も予想外だったようで、思わずドキッとしてしまう。
「・・・バー落とした時も含めて。」
「後藤くん、最後のは言わなくてもいいんじゃないかな。」
|