もちろんその話は、まだチロ先生が帰って来てない代わりに、医務室にいる日暮寮長も一緒に聞いていた。
「今年は克也がMVPか。」
「うん。閉会式で克也が呼ばれた途端、僕もびっくりしたけど、でも全然納得。冥先輩もそうだったけど、リレーすっごく早かったし。」
それは正に昼間言ってた『行かんくても分かる』状態。 ふむふむと4人の話に「なるほどなー」と、小さく頷く。
「んじゃ来年のメインは、克也vs鬼頭か。どっちが俺の名に続くか見ものだな。」
そして体育祭は今日終わったばっかなのに、もう来年の話を。
「お前らも先輩2人に遠慮せず、男なら勝ちに行けよ?今の1年は来年取れんかったら、殿堂入りねえからな。」
「あの2人相手に無茶言わんで下さい・・・。」
連続で受賞しなくても、2回MVP受賞出来れば殿堂入り出来ると。そこら辺の話も卒業生として詳しく、自慢も兼ねて教えてくれた。
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